2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

音楽の冗長性と王侯貴族の感性について

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コンサート会場で音を立てると説教される問題がどう推移しているのかは、全然知らないのですが、前から思っていることに関連づけると、少し書けそうな気がしてきたので、そんな話。 - 18世紀の音楽会が、歌ありコンチェルトありのごちゃまぜでダラダラ何時間…

モーツァルトのザルツブルク時代のミサ曲

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仕事の合間の雑談です。今、「戴冠式ミサ」のことを調べていて、改めてアーノンクールのモーツァルトの宗教曲集を聞き直したり、モーツァルト:宗教音楽全集第2集(戴冠式ミサ/ヴェスペレ)アーティスト: アーノンクール(ニコラウス),アーノルト・シェーンベル…

ボリス・ベクテレフのスクリャービンと山形交響楽団

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「思わずたじろいでしまう太さ」「合意の上で一緒に絶頂へ」……突然、何の話かと思われてしまいそうですが(そうでもないですか?)、スクリャービンです。

ベーゼンドルファー ピアノセミナーI ピアノが語る演奏者へのヒント

この日は朝11時から約一時間、新大阪の日本ベーゼンドルファーのショールームでのセミナーを聴講しました。講師は同社東京技術課の村田公一さん。(引き続き、午後から室内やホールでの音響に関するセッションがあったのですが、私は京都へ移動したので、こ…

大阪シンフォニカー交響楽団第115回定期演奏会

ザ・シンフォニーホール。指揮、大山平一郎。 ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲(独奏、チョー・リャン・リン) 同 交響曲第3番 「大山&シンフォニカーにハズレなし」、もうそういう風に言い切って良い気がします。いつもにも増して突飛な比喩になってし…

トスカニーニvsフルトヴェングラー?

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今日は、原稿の合間に書ける、ふと思いついた軽い話。どこで見つけたのか記憶が定かではないのですが、「アーノンクールは古楽界のトスカニーニ、ブリュッヘンは古楽界のフルトヴェングラー」というような指揮者評を少し前に見かけました。個人的には、「ア…

モーツァルトの交響曲第40番

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曲目解説の仕事で、モーツァルトの「40番」の楽譜を久しぶりに見直していました。この曲の解説を書かせてもらうのは今回が初めてで、色々気付いたことがあるのですが、具体的な分析は、内容的にも分量的にも、とてもパンフレットの解説には盛り込めそうに…

篠田正浩が語る武満徹

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(補足:3/3分として、「交響曲とは」的な文章も書いてみたので、よろしければ、こちらもどうぞ。→id:tsiraisi:20070303#p1)おお、これは必見かも。 NHK教育テレビで毎週火曜日に「私のこだわり人物伝」というのを放送していますが、3月の放送分は映画監督…

交響曲の「本来の迫力」(とされるもの)について

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前回の補足。前のエントリーでちょっと言及した「交響曲の<本来の迫力>」とされるものについての美学論議。音楽史の授業というようなことをやっていると、例えばベートーヴェンの交響曲は、要するにどこが凄いのか、というようなことを学生さんに納得して…

ゲルハルト・ボッセのメンデルスゾーン

先月の大阪センチュリー定期(2/16、ウェーバー「オイリュアンテ」序曲、ベートーヴェン「交響曲第2番」、メンデルスゾーン「スコットランド交響曲」)と、今日の神戸室内合奏団定期(メンデルスゾーン「最初のワルプルギスの夜」、「スコットランド交響曲…

オーケストラのある種の「迫力」について

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なんらかの集団合奏(オーケストラや吹奏楽やギター・マンドリン部や男声合唱……)をやっていた人ならご存じかと思いますが、大人数の音楽では、ある種のヘタクソな演奏が迫力満点に聞こえることがあります。概して、リズムが揃っていない演奏はいかにもヘタ…