2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧
午後、東京国際フォーラム。音楽祭そのものについては、1公演を聴いただけなので、踏み込んだ感想を書くことはできません。チケットの販売・会場の人の動線・誘導方法など、初回ということもあり、スムーズではない(やや煩わしく不自由)な気はしました。…
午後、大阪国際フェスティバルの一環。前評判が高く、CDを聞くかぎりでは、繊細なタッチで様々な想像をかきたてる演奏をしてくれる人と期待していたのですが、今回の公演、特にバッハ(「半音階的幻想曲とフーガ」、「フランス風序曲」)とラヴェル(「クー…
ザ・フェニックスホール。波打つようなルバートでうっとりと歌って……というスタイルを意図しておられるようでしたが、音の濁りや抜けが著しく、やや独善的、と思いました。ショパンのハ短調前奏曲、舟歌 ソナタ第3番。ラヴェル「優雅で感傷的なワルツ」、ス…
ザ・シンフォニーホール。メインのベートーヴェン(交響曲第7番)は、おそらく指揮者の大植英次にとって、不得意なレパートリーなのだと思います。一番の問題は、メロディやフレーズ、そしてそれを積み重ねて大きな形式を組み上げるという感覚が欠けている…
午後、イシハラホール。フル・メンバーの合奏よりも、シューベルト「弦楽五重奏曲」が聞き物。2つのヴァイオリン(玉井菜採、中島慎子)、2つのチェロ(上村 昇、藤森亮一)とヴィオラ(篠崎友美)という編成で、ほとんどのメロディが、様々な組み合わせの…
ザ・シンフォニーホール。ケント・ナガノ指揮。ベートーヴェン「交響曲第5番」は、太めのラインで、音楽の輪郭をくっきり描く明るい演奏。オーケストラに一体感があり、中身のたっぷりつまったフィナーレの響きも充実していました。メンデルスゾーン「ヴァ…
午後、梅田芸術劇場(旧「飛天」)メインホール。クラシック音楽会ができるように改装したとのことでしたが、オーケストラの音がうまく前にでてこないので、現状では、演奏家に喜ばれる場所に、なりきれていないかもしれません。曲目は、ワーグナー「ニュル…
午後、京都府立府民ホール・アルティ。3回シリーズの第1回は、作品1の3つのピアノ三重奏曲。ヴァイオリン(四方恭子)とチェロ(河野文昭)は、肩の力の抜けた柔らかい演奏。ピアノ(河野美砂子)が上手くつけることができれば、全体の印象はかなり違っ…
ザ・フェニックスホール。シュトライヒャーを使った後半のシューマン(「花の曲」、「アラベスク」、「フモレスケ」、「ウィーンの謝肉祭の道化」抜粋)は、SPレコードの時代に舞い戻ったように、無骨に揺れる演奏。指のもつれや、散漫なテンポなど、お年寄…
京都府立府民ホール・アルティ。カウンターテナー(アレッサンドロ・カルミニャーノ)、ヴァイオリン(リーダーのミヒャエル・シュトゥーヴェ)、ヴィオラ・ダ・ガンバ(平尾雅子)、リコーダー(山岡重治)、トロンボーン(セルジョ・ベルネッティ)という…
大阪国際フェスティバルの初日。特別なことをするわけではなく、腕利きをそろえたオーケストラのうまさだけで一晩の演奏会を成立させてしまうのは、ひとつの成果ではあるかもしれません。デパートやホテルの一室の、高価な宝石の展示会のような演奏会。年に…
午後、大阪大学待兼山会館。シュトゥーヴェはフィレンツェのムジカ・リチェルカータの主催者。ドイツ人ですが講演はイタリア語。通訳をつとめた山田高誌さんが、張り切りすぎたのか、ご自身の考えにひきつけた過剰な「意訳」に傾き、肝心のフィレンツェ特有…
いずみホールでデビュー30周年記念コンサート。コントラバスのソロというと、巨体で軽快に動き回るかのような、大きさと軽さのギャップで魅せるエンタテインメント(ゲーリー・カーのような)を期待しがちですが、奥田さんは、バスらしさ(低音で支えながら…
増田聡、谷口文和「音楽未来形ーデジタル時代の音楽文化のゆくえ」ISBN:48969189913/26、3/27の続き。増田さんご自身による「中間まとめ」を踏まえた、補足です。これは、昔からずっと疑問に思っていることなのですが、「クラシック原理主義」は、幻影だと思…