2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

(こそこそ)

年長の紳士が、公然と話をしている最中に、「ちょっとこっちへ」と裏へ手招きするのは懐柔か恫喝と相場が決まっており、慣れないシロウトは丸め込まれるのがオチだから行かないのが得策なわけだが、久しぶりにそういう光景を目撃した。

「軍歌は商品だ」

日本の軍歌 国民的音楽の歴史 (幻冬舎新書)作者: 辻田真佐憲出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2014/07/30メディア: 新書この商品を含むブログ (30件) を見る

「体系的」と「歴史的」

グイード・アドラーの体系的音楽学と歴史的音楽学の区別は、自然哲学と自然史の区別に似ているなあ、と気が付いた。(同じなのかどうか、ちゃんと確かめるには色々準備が要りそうだが。)文系vs理系みたいに対立させたら大学が弱体化して管理が楽になるだろ…

脱音響主義

2年に一度ずつ音楽美学の講義をやらせていただく機会があって、自分の考えが少しずつ変わっていくことで、同じ話でも景色が変わるというか、説明の仕方を変えたくなってしまう。「音楽専用ホール」の時代はおそらくもう終わりつつある、という思いが今は強…

私塾の学校化

増田先生、そこはやはり、外国の有名大学を引き合いにだすだけではなく、同志社や早稲田や立命館がどうやって民間の「学校」を創り、「大学」になったか、という話をもちだすのがいいんじゃないでしょうか。揚げ足取りじゃない。「大学」は、国家より古い既…

どうやら歯止めはどこにもないらしい(笑)

まあ結局、音楽というのはその場で消えてしまう芸能なので、強引にこうだ、と言い張る人がいたら、もうほっとかないと仕方がない、言いたい奴には勝手に言わせとけ、かかわりあいにならないようにしよう、と対応するしかなくなるというのがひとつ。もうひと…

承前:自浄作用が問われる時代

片山杜秀の本(5)線量計と機関銃──ラジオ・カタヤマ【震災篇】作者: 片山杜秀出版社/メーカー: アルテスパブリッシング発売日: 2012/07/24メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る

平熱のクラシック音楽

ということで、井上道義がどういう風に復帰するか、という件は、アホの大活躍もあって、それなりに記録と記憶が残る形に決着したということになりそうだ。考えてみれば、今や関西で一番上手じゃないかと言われてもいる京響と、そこよりさらに十年くらい歴史…

拍手狩りの愚:曲中・曲間に拍手が起きるのは「曲が悪い」のではないか?

ちょっと前に板尾さんが、らららクラシックに出て、「コンサートはいつ拍手をしたらいいの」という質問に答えていたが、よくわからない曲で不意に沈黙が訪れたら人は不安に駆られても無理はない、という風な思い遣りが言外にあるように感じられて、この件は…

音楽以前

どの楽器が今日は何回間違えたか、とか、今日は音が近い/遠い、とか、この指揮者はあと何年生きそうだ、とか、いつまでそんな話ばっかりしているのか。そんなことがシーズン最大の話題であるかのようにスピーカーで大声で喧伝されてしまうなんて、ほんま情…

聴衆を無知に留め置くのが興行主には最も都合が良い、これ常識ね!

東条とその同類が日本中のクラシック音楽のプログラム執筆と公演評を独占する ↓ わたしにもわかる、読みやすい、と好評を博す ↓ バカらしくてやってられないので、力のある音楽家はみんな外国へ出て行ってしまう。というか、アホらしいのでまっとうな人間は…

鳥人間

増田聡先生、最初はいいのに途中から話が歪む。一般論はさておき、増田や大久保は今からでも一回外国で暮らして、こじれたコンプレックスをほぐしたほうがいいに決まってる。そういうことが気軽にできなかったのが「ロスト」な人たち、失われて迷える世代の…

いっちょかみ

こいつ、すぐ、ややこしいとこに出てくるなあ。作曲者がゲイだとかユダヤ人だとか、つまりはマイノリティ属性をもっていた話は、隠すのは偽善だが、探せばいくらでも出てきて、むしろ、ありふれている。そういうことを意識した演奏がなされると予想できたら…

受け取り拒否

オーケストラの定期演奏会というのは、日頃の研鑽の成果を世に問う芸術行為(最近のへなちょこな言い方をすれば文化事業)だ、というのが、ひとまず、常設オーケストラの成り立ちと変遷を考えた先に出てくる一つの考え方だ。だとしたら、そこに立ち会う公衆…

武士の情けを踏みにじり……

(参考文献:「曲目解説」東条碩夫) 死の淵から帰還した井上道義とチャイコフスキーのNegative Thinking Symphony: エンターテイメント日誌 素人さん(雅哉のことじゃなく東条のことね)の作文の「中身」はとりあえず不問で済ませてあげようと思っていたの…

見切りをつける対象

……ということで、既存の色々な枠組みをそのままできるだけ残してやっていくとしたら、ここまでに書いたようなことになると思うのだけれど、誰(どこ)に見切りをつけるか、他にもいくつか選択肢がありうることに気づいた。「音楽の友」という雑誌は、もう忙…

西洋の5度、東洋の4度??

柴田南雄著作集 第1巻作者: 柴田南雄出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2014/10/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る

軍艦行進曲

http://www.shinsei8oku.com/itamadenshin0307.html四方田犬彦が紹介しているエピソードはとても面白いのだけれど、業界では定説なのだろうか。

造成地の風景

ニッポン景観論 (集英社新書)作者: アレックス・カー出版社/メーカー: 集英社発売日: 2014/09/17メディア: 新書この商品を含むブログ (8件) を見る

東条菌

関西二期会のロビーにも出た。「ブログラムへの執筆料は書き手の名前への代金で、中身は何でもいい」そんな風にぶっちゃけて相手に媚びた態度を見せると、すぐに東条菌が侵入して、その団体は批評とブログラム執筆の両方を塞がれ、バイ菌に支配される。ゴロ…

自作自演

かつて匿名掲示板では、自分の書き込みに自分でレスする哀しくも寂しい行為がこう呼ばれていた。東条さんが「地方」へ営業かけて原稿依頼を取り付けて、そのコンサートを「中央」のメディアで自分で批評したり、自分のブログで感想書くのは、まさにこれだよ…

セット販売

結論として、プログラム執筆と批評のセット販売は筋が悪い。主催者側には経費削減(原稿頼めば無料で批評が付いてくる!)、書き手にも一粒で二度美味しいわけだが、これに手を出すと業界が確実に腐ります。

ところで

東条さん、センチュリー東京公演の記事で歌手へのコメントをこっそり消したのは何故?

「戦争を知らない子どもたち」による戦争

右傾化批判として、ひと頃さかんに言われて最近なぜか下火になっているが、むしろ今はこれが全面化してるんじゃないの?東条のマッチポンプなんて、まさに、悪徳(昔の業者が公然と悪辣にやったような)を知らない善人による悪徳の典型だし、今の世の中の空気…

訳者プロフィール

渡辺 健(わたなべたけし、1933年12月26日 - )は、ドイツ文学者、東京大学名誉教授。 渡辺健 - Wikipedia 英語訳やスペイン語訳やフランス語訳の訳者はどういう人なの。サヨだったりするの。別の動機でアドルノなの? 調べろ、大久保!龍村センセがどういう…

インフレを怖れない

(岩下志麻登場は、なるほど最強の北大路対策だなあ、と感心したわけですが、メガネをお召しになると、頬が若干たるみ気味でいらっしゃることが強調されて、一瞬、晩年の朝比奈隆に見えた。シカゴへ行かせよう、とか、リングを振らせよう、とか、世間が勝手…

関西音楽新聞

ついでに、少し関西の音楽ジャーナリズム事情を書く。関西音楽新聞は、関西交響楽協会(関西交響楽団、現大フィル)が1954年4月に関西で実験的に公演を続けてきたオペラ・グループを「関西歌劇団」として正式に傘下の事業の柱のひとつにしたとき、「ミュージ…

プログラム執筆と批評

⇒音楽の友12月号 演奏会評 東条碩夫のコンサート日記 10・23(木)井上道義指揮大阪フィルハーモニー交響楽団

大学というテーマパークを前にして言葉が空転しているのは誰か?

最近の日本はバックヤードが外側に露出している施設が多い。金払って「中」に入るとキラキラだけど、「外側」はコンクリート打ちっ放しで、資材が無粋に並んでたり、とか、そんな感じ。というようなことをひと頃(今も)東浩紀が言っていた(いる)ように思…

井上道義

チャイコフスキーのメロディーを慈しむように演奏するのに聴き入っちゃいましたね。こういう風になるとは思わなかった。ガツンと楔を打ち込むような音とか、らしいところがあるにはあるんだけれど、余分なものが剥落した感じだった。で、ホルン高橋は、もう…