2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

週末のあれこれ

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井上道義・大阪フィルの「青ひげ公の城」は、冒頭の道化(台詞は違うけれどオリジナル台本にちゃんと存在する)が「ハンガリーの冬の夜は長い、しかも暗い暗い石の城のなか……」と言ったときに、ああ、そこは大事だな、と思った。

楽譜は「文字」なのか「絵」なのか? モーツァルトのギャンブルとブライトコプフ家のトランプ研究

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[改題、内容は1箇所だけ変更] ギャンブラー・モーツァルト 「遊びの世紀」に生きた天才作者: ギュンター・バウアー,吉田耕太郎,小石かつら出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2013/07/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る オーストリアのギャ…

秘密クラブか、それとも、新しい公共か

はじまったばかりの試みらしいので、結論めいた断言をすべきではないと思いますので、以下は、あくまで私個人の行動の指針のメモとしてお読みください。 - とある有料ウェブマガジンをとりあえず一月分講読してみた。理由は、以前から紙の雑誌で続いていた連…

発表

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[リンク貼り磨違いを訂正] 注目の2014年度シーズン・ラインナップは、大阪フィル「伝統の響きの継承と進化」を堪能いただける充実のプログラムをお届けいたします。指揮者・共演者には首席指揮者・井上道義、桂冠指揮者・大植英次、下野竜也などお馴染み…

「推す」人々

最近は、アイドルとかでもムラムラと「萌える」時代が終わって、「推す」ものであるらしい(イチオシのオシ、ですね)。これだ!と決めたら脇目も振らず、別の意見には耳を貸すことなく猛然と突き進む感じがあって、なんだかすごい。そこまでしないと、ハン…

言いたいことは、あとで祭るな、そのときその場で言え!

外国がどうとか、東京がどうとか、知るか、ヴォケ。そーゆーこっちゃないんだよ、……というか、同じ場所にいたんだったら、そのとき言え。あとになってグチグチ何いっとんじゃ、そんな老練は捨てちまえ!!!!!!!!な精神がメラメラと燃えさかって、ノー…

暗転考

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劇場の舞台の照明を落としたり、幕を一度おろしたりする転換をどう考えるか?たぶんコンサートの拍手問題と同じかそれ以上に話題が広がる案件で、なぜかというと、コンサートの拍手同様、場面転換は、劇場体験がコンテンツ消費「ではない」ことを思い出させ…

影アナの危機管理

この秋から、コンサートに行くとどこも開演前の影アナが一段落分長くなっているみたい。「災害の際は係員の誘導にしたがって……」云々という同じフレーズをどのホールでも耳にする。正確にこの秋からなのか、もう少し前からやっているかはわからないけれど、…

「関西オペラ界の青春 歌劇『夫婦善哉』初演の顛末」『大阪春秋』152(平成25年秋号)

というのを書きました。9月25日から大阪市歴史博物館で開催される特別展示「織田作之助と大大阪」に連動した特集「大阪に生きるオダサク 織田作之助生誕100年」に寄稿させていただきました。 大阪春秋 第152号―大阪の歴史と文化と産業を発信する 特集:大阪に…

口弁慶

という言葉を思いついた。何かに守られていないパブリックな場に身をさらしたときはちょこまか、こそこそして、安全なホームポジションに戻ると、ひとかどの組織を代表する外交辞令みたいな立派なことをいう人を指す。敬意を……表するのが難しいタイプ。内側…

格言

自分を「自立心がある」と思っている人は、気に入らないことがあるとそれを「共同体」の側へ分類する、「共同体」に守られていると思っている人は、気に入らないことがあると、「よそものはいやね」と思う。それはものを考える入口にすぎないので、そんなも…

メモが2倍

[追記:何かすっきりしない感じが残ったとしたら、作り手側が想定しているストーリーを追いかけきれない部分がどうしても残らざるを得ないのと、もうひとつは、「よーわからんけど、何かあるんだろう」なのか、「上手くいってない」なのか、決めかねて安心で…

イベントとルーティン

創られた伝統 (文化人類学叢書)作者: エリックホブズボウム,テレンスレンジャー,Eric Hobsbawm,Terence Ranger,前川啓治,梶原景昭出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 1992/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 59回この商品を含むブログ (32件) を見る

冊子 folio とペラ紙 ephemera(ローター・ミュラー『メディアとしての紙の文化史』)

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「活字離れ」という嘆きは一面的で事態を正確に捉えていない、と言われることがあるけれど、「本」と「紙」を区別すると、そのあたりがすっきりするようです。 メディアとしての紙の文化史作者: ローターミュラー,Lothar M¨uller,三谷武司出版社/メーカー: …

都会に残ろう

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いや、大した意味のない思いつきです。

梅田、伝説の舞台

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毎日新聞に、梅田の大阪駅前ダイヤモンド地区の1959年の写真が載ったらしい。これ、ずっと観たかったんですう。

音の色

色覚という言葉(とそれに対応する知覚現象)があることが確認されているが、音「色」という比喩的なのか何なのか、あまりはっきりした説明を少なくとも私自身が半分は不勉強ゆえによく承知していない現象(構築された言説なの?)に対する受け止め方は、そ…

サイレントがマジョリティ?

別にどこが、ということではないが、最近の音楽ホールの雰囲気をぼんやり眺めていると、そのうち「開演5分前には席に着きましょう」とか、「座席では(開演前でも)私語は慎みましょう」とか、あからさまに指南する人が出てくるのではないか、という気がす…

占い師がOLの心を癒す

で、リンクは貼りませんが、「悲愴」が悲劇の渦中の人物というより、悲劇を俯瞰している、というのは、なるほどそうかもしれないと思ったけれど、あとは、なんというか、あれとこれを組み合わせてこういうお話にして、そことここを組み合わせてもうひとつお…

新陳代謝、悪すぎ

経験上、40過ぎてる、いい歳のオッサン、オバサンが、二十歳の頃のままのつもりなのか、若い頃読んだ文体と思考法で、想定読者は自分と同世代かそれ以上、という設定で文章を書くと、結果は醜悪なものになる。気色の悪い自堕落なうなずき合い。「ボクはワタ…

だいたいこんな感じ、デフレ成熟社会に「形容詞のインフレ」は似合わないしね

ろくに聴けてないのに高いプライドを背景に高邁な精神論を語る、というのは、かつては「旧制高校的教養主義」と言われてオトコの専売特許だったわけだが、今はこういうところも男女同権になったらしい。根性論みたいのにウンザリするところから職業音楽評論…

やつし

ああなるほど、場に飛び交う言葉を整理するとそういう構図になるなあ、と思う反面、言葉の応酬の向こう側で、ギャラリーを含めて、本当に知りたいのはここなんだけど、どうなの、と別のところに関心があるのも否めない。そしてそっちへ物事が波及したら困る…

ということで、

全8回の6回目というのは、2時間の映画で言えば残り30分。いったいどこへ着地するのかサスペンスを一番盛りあげるあたりですから、ここで立ち止まってあーだこーだ言うのは野暮。外野が必死に手持ちの物語の網をかぶせようとアタフタするのを尻目に見なが…

マンボ問題

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日本で1955年頃をピークにマンボ・ブームがあった、とされているのだとか。(もちろんラテン音楽、タンゴやルンバは戦前から、というのは通り一遍ながら承知してはおりますが。) 映画で知る美空ひばりとその時代 〜銀幕の女王が伝える昭和の音楽文化作者: …

ニューエイジ

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という言葉を学んだ。 ニューエイジとは、60年代のアメリカで起こったベトナム反戦運動にはじまり、70〜80年代にかけて世界的に展開された「スピリチュアルなカウンター・カルチャー運動」ですが、エコロジーや女性原理の尊重、感性や神秘性の尊重、宇宙・自…

批評の世界へようこそ

[以下の文章は、あなたがどう考えるか、を問う形式で書かれています。他の誰か、究極的には「みんな」がどう考えるか、が知りたいアンケート調査ではありません。あなたはどう思うんですか?が批評である、という前提です。もし、私が「みんなの考え」を知り…

自由がモラルであるような言説と利子率がマイナスな世界とアート・カルチャーの隔離

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[ゴチャゴチャした話なので、小見出しを追加] 本来の「市場原理主義者」[……]にとっては、「市場原理」とは物理法則のように現実的な力、それに逆らいうるのは国家権力くらいであり、しかもそれさえ長くは続かない、それほどの力であるのだが、エセ「市場原理…

音楽経済史で君もグローバル人材だ!

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東京藝大の応用音楽学は音楽のアート・マネジメントを学ぶところなのだと知り、これを本格的に「学問」として立てるとしたら、音楽マネジメントの実証的な歴史研究が出てきておかしくないんじゃないか、と思いついて、でも、そこは音楽史研究でも手薄でこれ…

デュメイ学校

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デュメイ・関西フィルのフランクの交響曲。この感触は何かに似ている、と思って途中で気がついた。言葉が全部明瞭に聞こえて、詩が耳で聴くだけでカキっとわかる歌曲や合唱を聴いているかのようだった。

相対優位

なんだか上海へ亡命した没落貴族のような話だが、時価数億円の宝石を山ほど持っていても、100円のパンを買えないことがありうる。