2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

おやすみ、「いい人」の周辺にキラキラが発生する社会

論文指導した北田暁大先生(社会情報研究所から現職に変わって数年してから大学院受け入れですよね、たぶん)は、きっと底抜けに「いい人」なんだろうなと思った。(ひょっとすると、実際に底が抜けているかもしれない、とも思うが……。)それから、この本の…

シンジの手料理

エヴァンゲリオン新劇場版で女子たちが慣れない料理に目覚める設定は、劇場公開時に、なんだこれ、という反応を見かけたように記憶するのだが、このラブコメ設定のトリガーになったのは、碇シンジの手料理ですよね。「シンジは手料理が上手=男の手料理」に…

政教一致の帝国

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好き嫌い

それって美味しいの。そんなに大事なことなの? いや、私は大まじめに問うているのだが。だって、それを人生の最大の基準にすることができるって、本当だったらとんでもなく異例なことだと思うんだけど。思い込みとか信仰とか、そういうのに近い何かなんじゃ…

「……」

もしかすると、増田聡先生は、研究者が同じ分野の最新の研究書を評価する、という行為にどういう意味があるか、わからないのだろうか?それは何に似てくるかというと、研究論文の序論で先行研究を評価する作業に似ている、というか、それとほぼ同じ作業をカ…

消滅の危機

http://bevarammk.se/in-english/

セカイ系の末裔

http://chez-nous.typepad.jp/tanukinohirune/2014/10/%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E3%81%AF%E6%BB%85%E3%81%B3%E3%81%9F%E6%96%B9%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%84.html自分の属する場・組織の解体的危機に直面したときに「世界の終わり、人類滅亡の日」を語ることをセ…

有害番組

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20141016/272637/笹井氏の死はそんなに大きく報道されたの? 知らなかった。報道番組・情報バラエティなんて見ちゃダメ。バカになるに決まってるじゃん。うちの母は演歌と旅番組しかみないらしく、心穏やかに…

改悪人事

秋・冬は病院で死んだ父を偲びながら「ドクターX」の米倉涼子様を毎週拝見することになっているわけですが、伊東四朗・西田敏行と続いた「外科部長はコメディアン」の原則が崩れたことに動揺している。秘書のお姉さんは盗聴しか楽しみがなくなってしまって…

「チャラ男」問題

「チャラ男」にも言い分はある、はいいんだけど、「チャラ男を刺すのは周囲の嫉妬だ」という物言いは、あまりにも浅い。そこに立てこもるのは得策ではないと憂慮する者として、謹んで以下のエントリーに追記を添えさせていただきました。80年代90年代的な「…

「学校」の論理

生徒・学生は3年、4年で入れ替わるから、何らかの「失策」があったとしても数年経てば忘れられて、リセットしたも同然になり、新入生は「これが当たり前」と受け止める。このリセット作用、「のど元過ぎれば熱さを忘れる」リフレッシュ効果は、なるほど、…

「ラテン語で、ファンタジーように」

刑事コロンボの音と音楽の扱いは、どの回も、見れば見るほど面白いと私には思えてならないのですが、指揮者が犯人になる回(黒のエチュード)は、子供のころには気づかなかったけれど、オーケストラを理事会(いわゆる「ボード」ですね)が運営して、寄付金…

「ブランド好きと身びいきは大阪人の二大要素だ」

大阪へ帰化、でどうか?

「こういう風に縦の線がビシっと揃って、音のバランスが整っていたら、東京では絶讃されるから見ていてごらん」「ええっ、こんなに無表情なのに?!」という会話が某日ザ・シンフォニーホールの終演後にあったわけだが、東京公演について、まさに、予想通り…

書評欄

(追記あり)

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(せっかく阪神が日本シリーズに出れるってみんなで盛り上がってるときに、不謹慎だわ。仲間はずれで拗ねるといっても、程があるわよね。)[追記:……と書いてからやっと実物みたけど、そこまで白熱してないじゃん。事件がおきた感じを演出してるけど、中身は…

セルソ・マチャド(1953- )

明らかに柄にもない領域へ踏み込んでしまった感がありますが、仕事で必要があって調べていたら、こういうところへたどりついた。10年以上前からこの人のフルートとギターみたいにクラシカルな編成の曲が演奏されたりしているようなのだけれど、ご本人の自作…

次数を増やす/プレイヤーを増やす

盤上ゲームを三次元にするとどうなるか、すごく面白そうなのだけれど、そういえば、4人でやる将棋がかつてはあった、みたいな話がありますよね。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2ホントなのかな、と思…

分析の後始末

大学の文系ゼミは、講読が典型だが、たいてい尻切れトンボで終わる。本の2章と半分だけ読んだところで時間切れ、とか。あれは、「研究に終わりはないのだ」「文化は深いのだ、君たちは、そして私も、道半ばなのです」みたいに言うと、おお!となる(かもし…

勤勉考:祝祭日にたち騒ぐ芸能民とシナ学直系な「本の虫」と白いワーカホリックは別の範疇だ

いずれもひとつの事柄に熱中・集中するわけだが、現象面だけで同一視はできない。自分が三者のどれに属するとしても、それを別の二つの基準で語るのは筋が悪い。何のコンプレックスがそれを命じるのか。安息日の呪い?ルドロジーは神なのか。

関西と音楽出版と「大きな力」

JR西日本が早々と全線運休を決めたとき、「こんなこと、この会社が自力で決断できるはずがない。裏で大きな力が働いたんじゃないか」と思いましたよね。私は、そういうことをブツブツ思いながら阪急電車でオペラを観に行った。後出しで今頃言うな、と言われ…

シーズン入り

「橋下徹、慰安婦発言で自滅」と騒動になったのは遠い昔のような気がするけれどまだ1年と数ヶ月しか経っていないし、「猪瀬知事、都議会で集中砲火」は昨年12月のことなのであれからまだ1年経ってない。ということは、1年前はまだ、新しいフェスティバル…

仮説

たぶん、ちゃんとしたオペラ演出家は(ちゃんとした指揮者がそうであるように)舞台の芝居に楽譜通りのアクセントやスラーやスタッカートやfzやppが付いているかどうかが「見える」。そして、実は音楽家のなかには、楽譜を見てもそういうのを見落とす人が少…

「大学生が在学中に読む本は書類換算5,000枚」ってホントなの

そういえば、ちょっと前に橋下徹が阪急の茨木の駅で街頭演説していて、都構想、時間がかかるんです、ボクも寸暇を惜しんで勉強しているんです、と訴えていた。で、膨大な書類があって、それは「大学生が4年間かけても読み切れないくらいの量なんです」と言…

虚しい親分肌を捨てること(そして人知れぬ人文の敗北)

「JR西日本、今度のはなかなかよかった」説、どうもストレートには納得できないので、もう少し書く。東京の官庁的には、新しい統治理論にもとづく処置で、いきなり首都圏で実戦投入するのは恐いから関西を実験台にしたってことでしょ? ウチら、モルモット扱…

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(大久保賢の奇想の遊泳術と輪島祐介のゲリラ戦法が不意に「同じ」に思える瞬間がある。部外者からは迂闊に手がだせない何かがあるのか? 金沢的なのか?)

顔の表情で内面を表現する

演技術の日本近代作者: 笹山敬輔出版社/メーカー: 森話社発売日: 2012/06メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

屁理屈

ヴェルディを聞き始めた、と言い出したときから、そのうち冗長なところがあると文句をつけるんだろうなあと思っていたら、早速来た。器楽にも、気晴らしはた〜〜〜〜〜〜〜〜〜くさん入ってるよ。シェーンベルクやウェーベルンにもある。バッハなんていっぱ…

分節可能言語

「何だこれは」その大学の先生恒例のサッカー観戦時のつぶやきが、「ヨッシャー」「オリャー」「アアアアアア」から、その日はいかにも大学の先生っぽく分節可能な言語に豹変しているのを発見したとき、私は、ただならぬことが私たちの周りで起きつつあると…

シノロジー

まだ全然わからないけど、ゼロ年代論壇のみそっかすみたいな「中国化」より、「シノワ」というキーワードの向こう側に広がってるものごとのほうが本命っぽいですね。[追記:なるほど〜。自分のなかに不安があるときに、「みんな、そう思うよね、ね、ねっ?」…