2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

中黒(・)のない「シンフォニックバンド」:兼田敏の悲願?

欧文で分かち書きされている言葉をカタカナ表記するときは、英語のスペース相当の切れ目を「・」(中黒)でつなぐのが一般的ですが、日本の吹奏楽には、Symphonic Bandの語を「シンフォニックバンド」と一続きに表記する慣行があるようです。1980年代末にバ…

資料:なぜ1980年代の吹奏楽で日本の現代オーケストラ作品がさかんに演奏されたのか?

[追記あり]

ニュース・ウォッチ

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140912/1059986/?n_cid=nbptrn_twbそもそも「この男性アイドル・グループは仲がいい」というのは、ほんまなんか?この記事、そこのとこをまったく調査してへんやん。ジャニーズはガードが固いから簡単に取材…

「言ったもの勝ち」なビッグマウスの時代がはじまる

愛嬌の香りがぷんぷん漂うところが嫌なのよ、無愛想は無愛想で結構楽しいわ、うっふん

あと、そうね、そーごーだいがくって、愛想のないお勉強するところだし、とーだいの超エリートじゃないと人間じゃない、みたいなギスギスした感じがあるみたいだから、なごみ系のマスコットガール?マスコットボーイ?の需要があるかもしれないけれど、おん…

「……。」

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/26082508.html https://twitter.com/smasuda 2014年の夏休みは、みんなの頭がパーになる特別な「とき」だったのかしら。音楽自体は「もの」ではないが、楽器とか会場とか、オーディオ再生装置とか、音楽を成立させるた…

金沢/センチュリー/シエナ:「シンフォニックバンド」の実体化?

バンド・ジャーナル1990年10月号で、シエナ・ウィンド・オーケストラの結成コンサートとCDリリースの話題が取り上げられている。これってつまり、先日来こだわっております「シンフォニックバンド」という言葉が花火のように打ち上げられてからわずか2年で…

民主化の珍事

ここでは伏せておきたいポイントを無事通過したので、再び書く。バンド・ジャーナル1986年5月号のTOPICS欄(32-33頁)は、最初に「関西2つのコンサート、淀工と阪急の場合」という記事があって、淀工の第24回グリーン・コンサート(1986年2月4日、フェステ…

「カウントダウン省略、シンフォニックバンド発進!」

[こちらの補足記事もあわせてお読みください。→ http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/20140918/p1 ]岡田暁生が「音楽学者」の肩書きを採用するのは軍人の誇り、私はリヒャルト・シュトラウスや大戦期の音楽を語っているけれど、いや、だからこそ、ナントカ評論家…

偽悪を廃す

グローバルな国際社会、外交やビジネスの最前線は、礼儀正しい物腰を保っていないと相手にされないが、そんな風に社交と体面を保っているのは表面上のことで、一皮めくればエゴと欲望がむき出しになった「万人の万人への闘争」の現場である。だからこそのマ…

民主化から五年

今では吹奏楽の定番になったバーンズ「アルヴァマー序曲」の国内版楽譜刊行は1982年夏、東亜音楽社からで、リード「春の猟犬」と同時リリースだった。当たりの年だったんですね。民主化(http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/20140912/p4)から5年目の出来事で…

パブリックスペースのゴミ箱と21世紀オシャレ系都市空間の「紙の文化」

[床屋政談みたいだった文章を全面改稿]

まどろみ:ロシア・バレエのノスタルジー

夢の衣裳・記憶の壺―舞踊とモダニズム作者: 国吉和子出版社/メーカー: 新書館発売日: 2002/06メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る

小山清茂「太神楽」

小山清茂 吹奏楽のための「太神楽」アーティスト: 山田一雄,小山清茂,NHK交響楽団員,似鳥健彦出版社/メーカー: 日本伝統文化振興財団発売日: 2009/09/16メディア: CD クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る

破壊衝動

精神の変容 (現代の起点 第一次世界大戦 第3巻)作者: 山室信一,岡田暁生,小関隆,藤原辰史出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/06/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る

「……。」

それはそれとして、このエッゲブレヒト本の裏返しのような本があってもよいのではないか。すなわち、イタリア・オペラを是とする(ということは、ドイツ系のお堅い音楽など一顧だにしない)立場からの音楽史が当事者によって書かれれば、どれほど面白いもの…

吹奏楽の民主化

1976年度の『バンド・ジャーナル』誌上で、吹奏楽から「右翼的」軍国主義的」「国粋的」「封建的」「縦社会的」(すべて括弧付きとしておきます)な傾向を一掃しようとする、ささやかなキャンペーンが張られているのを発見してしまった。「ようやくこの国に…

20世紀の作曲の「成果主義」が21世紀の作曲家研究を蝕みそうだ

クルト・ワイルの死後、妻のロッテ・レーニャが財団の形で夫の作品等を管理していて、クリティカル・エディションが進行中らしいのだが、http://www.kwf.org/available-and-forthcoming-volumes既刊のヴァイオリン作品の巻を読むと、初期の作品は専属契約を…

「増田さんっ!!レコードもいいですけど、複製技術マンセー論にだけは乗らんでくださいよ。ほんま、勘弁してほしいわ」

ということで、あれから14年後経ってもまだ呪縛が解けない子どもたちの物語(Qでしたっけ?)に出てくる兄を亡くした妹ちゃんの台詞(正面からのアップあり)をモジってみた。https://twitter.com/smasuda/status/509351654555004928「ライブ」概念はネガテ…

「アドリブは複製できない」とか最近いわれますけど、これは逆で「複製不能なものをわれわれはアドリブと呼んでいる」の方が正確やねん。そもそも「ジャズはアドリブだ」と言うのは複製技術が登場したあとそれへのネガティヴキャンペーンの中で出てきた用法。「(複製音楽と違って)生きた音楽」ってことね

何だったら、こういう風に書いて、ジャズの人にケンカ売ったらええのに(笑)。https://twitter.com/smasuda/status/509351654555004928ほらね、自分の思いの強さだけで物を言うと、色んなところに飛び火して、おかしなことになるでしょ。たぶん「ライブ」ば…

バルトークを疑う

リリー・クラウス(Lili Kraus, 1903年[1]4月3日 - 1986年11月6日)は、ハンガリー・ブダペスト出身のユダヤ系ピアニスト。[2]17歳でブダペスト音楽院に進み、アルトゥール・シュナーベルやゾルターン・コダーイ、ベーラ・バルトークらに師事。1930年代、ウ…

調性刑事・KEN

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/26064975.html仮に、長短調機能和声に準拠して書かれた tonal な音楽を「有調」と呼ぶとしたら、tonal vs atonal は「有調」vs「無調」と文字の並びが見栄え良く対称的になり、guilty or not guilty を「有罪か、ある…

ノリントン家と合唱

Sir Roger Arthur Carver Norrington, (born 16 March 1934) is a British conductor. He is the son of Sir Arthur Norrington and his brother is Humphrey Thomas Norrington.

もうひとつのキャリア・デザイン:モーツァルト&ウェーバー家に「ステージ・パパ」対策を学ぶ

http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/20140903/p1↑ここの最後でカール・マリア・フォン・ウェーバーの子孫とマーラーの関係をまとめたついでに、ウェーバー家を遡って、モーツァルトとの関係を整理してみた。ウェーバー家は、モーツァルトの妻コンスタンツェやカ…

学者夫婦のバイオ

考えてみたら、碇さんちのゲンドウくんと綾波さんの学者夫婦は、全部リセットして人類が万能になろうとする研究をしたわけだから、24年前にSTAP先取りですよね。究極のバイオ、再生の夢だ。なるほど、東浩紀がエヴァとSTAPの両方に同じくらい強く反応するの…

指揮者マーラー

指揮者マーラー作者: 中川右介出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/04/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る

マーラー終了

[追記:こちらも合わせてご一読いただければ。→ http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/20140907/p3 ]大阪音楽大学音楽院の講座、90分でマーラーの概略をご紹介する企画、終了しました。ご来場くださった皆様、ご静聴ありがとうございました。次回は、おそらく年度…

ドイツ語脳が生み出すオペラ

……と書いた先から矛盾するような話だが、ペーター・コンヴィチュニーが演出をつけている様子を見ていると、どうやら、彼は、トラヴィアータのようなイタリア語のオペラを演出しているときでも、頭のなかにはドイツ語の台詞(たぶん子どもの頃から耳に馴染ん…

故意の曲解

「演奏」とい語を欧米諸語に訳すとき、いろいろなふうにできるが、そのうちの1つは「遊び」に類する語である。 「演奏」はplayで(も)あるはずだが…… ( イラストレーション ) - Le plaisir de la musique 音楽の歓び - Yahoo!ブログ 文法的には間違ってい…

マーラーの見せ方