土肥みゆき日本歌曲伴奏リサイタル

三原剛(バリトン)を迎えた、「詩人によせて」シリーズ第10回=最終回(京都府立府民ホール・アルティ)。

一口に日本歌曲と言っても、「荒城の月」や「浜辺の歌」のように「国民的」愛唱歌になったものもあり、明らかにシューベルトやヴォルフのリートを手本にしたもの。風評とは裏腹に、手堅い技術で組み立てたもの、世間のイメージ通り(それ以上?)のサービス精神を発揮しているもの、など多種多様。3、4曲ずつのグループにまとめた選曲で、それぞれの特徴が上手く生かされていました。それは、熱心なご研究の成果であると同時に、ある種の責任感なのではないかと思いました。