芸術の臆病な自立へ逃げ込む態度も、それはそれ、これはこれ

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25271026.html

「不都合な真実」が露呈しそうになった途端、「芸術の自立」とやらを持ち出してそこに蓋をするのは、自立した精神をもたない臆病者の態度だと私は思うね。

グレン・グールドが実はロマンチストだったんじゃないか、というのがキミの年来の持論だったはずだ。

では訊くが、ロマンチストの形而上学は、ドロドロした「私」に支えられていたのではなかったか。(こう指摘すると、あわてて付け焼き刃の言い訳を考えますか? もう遅いよ。)

聖人君子には、まだ/もはやロマンチシズムは必要ないはず。「それはそれ、これはこれ」とおすましするのは、俗物だと思うな。たぶん、それでいいんだよね。まあ、せいぜい頑張っておくれ。

俗物は、世の多数派なので、きっとそのほうが生きるのは楽だ。「楽して生きたいよおおお」と正直に言えばいいんじゃない?

(また、わかりきったことを書いてしまった。)

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この人は、ときどき、それなりに立派な経歴からはとうてい出てこないだろうと思われる「俗」な逃げ方をすることがあって、きっと、そういう家/親のもとで育ったからなんだろうなあ、と思わせる。でも、まあ、いいんじゃないの。

こういう風に、個がいつまでたっても帰属集団の習慣(それがハビトゥス?)に隷属してしまっている感じが見えて、でも、まあいいか、とそれをスルーするときにこそ、この言葉を使えばいいわけだ。

「彼はなんか俗物っぽいことを言っているけど。「それはそれ、これはこれ」」

ほんとに嫌な言葉だし、この言葉を平気で使える言語感覚が凄いと思うな。