符丁その2

「ロンバケ」とか「ラブジェネ」とかの略語は、ヒットしたドラマをテレビ雑誌で書くときによく使われていたようだ。おそらく制作側のスタッフ、広報の使う業界/ギョーカイの語法がジャーナリズムに伝播したのだろう。

だとすると、この種の略語をクラシック音楽(とりわけオペラの外題)でやることへのクラシック音楽愛好者のアレルギーは、興行という同じ世界のお隣同士、自分たちに最も似て、最も近い者に対して、そうであるが故に反発を覚えて、自分たちはそれとは違う、と言いたがる心理かもしれない。近親憎悪だ。