あなたたちは「協賛」と「後援」の使い分けを知らないの? - 美学者の「籠池」的発想を憂う

吉田寛 Hiroshi YOSHIDA‏ @H_YOSHIDA_1973 14時間
責任者出てこいレベルだな、これ。
matsunaga s:3D @zmzizm
あとは言っちゃいますが、加速のときに某B学会に協賛お願いしたら断られたみたいなのがあって、それで逆にやる気でたのはありますね

コンサートのチラシには「主催」「共催」「助成」「協賛」「後援」という文字がずらりと並ぶが、これらの言葉は、通常、イベントの運営と具体的に紐付けて使い分けられる。

主催・共催は自明だろう。助成も、補助金・競争的資金を取るのが日常な研究者なら意味はわかるよね。

「協賛」には、通常、物的・金銭的な支援を受けた団体等がクレジットされる。コンサートのために、楽器会社がホールにあるピアノとは別に自社の新製品をプロモーション目的で用立てた、とか、会場となる音楽ホールが公演に何らかの意義を認めて会場経費の割引等の便宜を図ってくれた、とかいう場合だ。

所属機関(大学とか)や所属する学会、任意団体、同窓会等から、当該事業が団体のメンバーにふさわしい活動であることを認められた、という場合は、「協賛」ではなく「後援」のクレジットを使う。そして学会や任意団体(ワーグナー協会とか)は、会員の「後援依頼」を取り扱う基準や手続きを整備していることが多い。

「協賛」と「後援」の使い分けは、イベントのマネジメントの実務において、「既に常識」と言っても差し支えないかと思います。(「音楽学のメディア論的基礎」などという一部研究者のマニアックな話題よりも、はるかに、常識化の度合いが高いです。イベントに許認可や助成申請等が絡む場合には、言葉を正確に使って書類を作らなければいけませんから。)

森くんは、美学会に「後援」ではなく「協賛」を求めたのだろうか? 物的・金銭的な支援もなしに、任意団体が「協賛」のクレジットを振り出すことは通常ないと思う。どうして、「後援」ではなく「協賛」にこだわったのだろう?

また、こうした「協賛」と「後援」の使い分けは、一般人にはあまり知られていないかもしれないけれど、吉田寛先生の周囲でいえば、生活をともにしていらっしゃるパートナーさんは大阪音楽大学楽理科をご卒業なのですから、一度や二度はコンサートにかかわったことがおありでしょう。おそらく、こうした言葉の使い分けをご存じかと思うのですが……。

自分のプロモーション活動でそれらしい名前ををちらつかせて物事を有利に運ぼうとするのは、やり口が今話題の籠池と同質だと私には思えるのですが、違いますか。

協賛・後援といった語彙は、そのような「脅し」としての用途を抑止するために、明快に使われなければなりません。実際の運営と紐付けて、常識的な用法を心がけるべきです。

学会がそういう社会常識を知らない人を無制限に支援してしまうと、むしろ社会に迷惑をかけて危険だと思います。

大学生の子供だましな言葉遊びがそのまま通用するほど世間は甘くない。東大生は、世間を巧みにあやつっているつもりで世間に利用されている。parallax view のトリックといっても、実体はそれだけのことではないでしょうか。