2日目

ピアノ三重奏・四重奏一次予選は朝9時半からで終わったのは夜10時前。12時間いずみホールにいたことになる。最後の最後に、今最先端の室内楽はここまで繊細にやるのか、と凄いものを聴くことができたので、頑張ってつきあった甲斐はあった。

彼のピアノで武満徹聴いて見たかったかも、と落ちたのが残念な団体もありましたが、日本勢2団体残りましたね。大したもんだ。四重奏もひとつ残った。ピアノ四重奏で唯一、本気で「うつくしい響き」でしたもんね。

こういうイベントは、自分でも採点しながら聴いて、「答え合わせ」する楽しみ方が吉か。

(まるで地図上に定規で恣意的な国境線を引くみたいに、「ここから8小節かけてクレシェンドしましょう」と申し合わせて一糸乱れず実行する、というような戦後すぐの放送管弦楽団かと思う懐かしい新即物主義スタイルの団体もあったりして、みんな色々考えるなあと面白かった。

なぜ、今はこういうスタイルが受け入れられないのか、きっちり言葉にしようと試みることは、生演奏かレコードか、というような、半世紀前の吉田秀和の頃にはクラシックファンを善導する方便として一定の意味があったかもしれない賞味期限の切れた疑似問題にこだわるよりも、はるかに生産的ではないかと思ったりする。)