磁気テープ嫌い

瀬川昌久自選著作集1954-2014: チャーリー・パーカーとビッグ・バンドと私

瀬川昌久自選著作集1954-2014: チャーリー・パーカーとビッグ・バンドと私

付録の蓮實重彦との対談、後半は、言うことがなくなって、20世紀前半はいい時代だった、という話で終わってしまう。

テレビ嫌い、ビートルズ嫌いは、ラジオと映画があってテレビのない時代、レコードがあってテープレコーダーがない時代は良かった。ということになりそうだ。20世紀前半の作品を対談中にDVDという光学メディアで鑑賞しているのが象徴的で、結局、この世代の人たちは磁気テープを好まない、ということのような気がします。

私たちに不足しているのは、20世紀の磁気テープを語る言葉なのかもしれない。