鞭と拍車

カトリックの鞭と騎士道の拍車が結合したエリート教育、躾の形があるように思う。三島由紀夫や柴田南雄の育ち方を見ていると、日本のエリートにも鞭と拍車が注入されている印象がある。

文化と暴力の問題としては、鉄拳制裁からヤンキー文化へ至る系譜と同じかそれ以上に、武士道を鞭と拍車に変換する明治以後のエリート教育の秘教的な側面が重大かもしれない。保守がリベラルに負けないと信じる支えはこれだと思う。

卑近な例としては、東大生の性格の悪さ。あれは、他人を鞭打ち、他人に拍車を当てるのを当然の護身術だと思っているのではないだろうか。

SNSでは、にわかにベルトルッチが話題のようだが。