2016-06-22から1日間の記事一覧

手書きのくずし字

阪大の2年の時に、今では何かの記念館になっているイ号館の一番上の部屋で大和物語の陰影本を読む授業を受けた。ベルリンの図書館の音楽部門には、癖の強い手書き資料を読む人達がいた。東洋でも西洋でも、人が文字を手書きしなくなったのはごく最近のことだ…

インフラの成熟

大阪市の大学では、むむ?と思うことを口走る人が変にめだっちゃったりするようだが、大阪市の図書館はとても使いやすいし、職員さんの雰囲気がいい。堅苦しくなくフェアに運営されている感じがある。まあ、図書館というのは、そういう風になっていないとお…

芸術新潮と福田恆存

雑誌というメディアには、記事をバラして様々なキーワードで串刺し検索するのとは違う手法でアプローチしたほうがよさそうな特性があるようだ。*芸術新潮という雑誌は、創刊から10年、アヴァンギャルドな人々を好奇心満々に持ち上げる路線を進むが、昭和33…

現代文化研究とは

いわゆるカルスタのことだが、そのように呼ばれるニューレフトの取り組みがマイクロポリティクスにお墨付きを与える護符であるかのように機能する状況は、堕落と呼ばれてもしかたがないのではなかろうか。「○○の誕生」式の議論は、むしろ、マイクロポリティ…

価値を生み出す

公的機関(の構成員)が使用料という名目で民間事業を援助するのは、補助金でその事業を延命させるのに似ている。しかし公的機関には、その事業がどのような価値を生成しているのか、ということを分析したうえで、そのような価値の生成が持続可能であるよう…