長岡京室内アンサンブル第15回演奏会

午後、神戸新聞松方ホール。前半のモーツァルト(「ディヴェルティメント」K.136と「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」)は、長岡京のこれまでの演奏の中でも群を抜いて繊細で密度の濃い演奏でした。事前に一週間、鳥取県で合宿したそうですが、比較的ゆったり間を取って進む第1ヴァイオリン(コンサートマスター、高木和弘)に、森裕子以下の第2ヴァイオリンが、かなり積極的に反応するという形は、アンサンブルとしてもバランスが良かったように思います。後半は、ヒナステラ「弦楽のための協奏曲」。全体に淡いタッチで、様々な速度の風が巻き上がり、去っていくというような、不思議な仕上がり。

他には、岡田鉄平がリーダーになってラグタイムを3曲。アンコールでは、モーツァルトのディヴェルティメントを、後ろ向きで演奏する(長岡京独特の「聞き合う」トレーニングとして、設立当時、話題になったスタイルですね)など、いろいろな意味で、長岡京の原点を思い起こさせる公演でした。