ワーグナー

ふと思ったのだが、「反ユダヤ主義」とか「超政治」とか、「最近のバイロイトの演出は」とか、「仰々しい」とか、ワーグナーについて色々言う人たちは、4和音で通作することが、オペラだけじゃなく西洋の作曲の歴史のなかで相当大きな転換点だったかもしれないこと、しかし、作品がでかすぎるせいもあって、その影響力を過大でも過小でもなく見積もるのは困難で、実はまだちゃんとした決算がなされていないかもしれないことを、わかっているのだろうか?

関係書類の分量が多すぎて、破産したのか破産せずに済んだのか、誰にどれだけの借金があるのか、逆に誰かへの貸し付けが取り立てられないまま残っているのか、死後100年以上経っているのに収支決算すら完了しておらず、そこが何よりのブラックホールだったりするんだと思うのだが。