日欧警察権力の原像

翔ぶが如く〈1〉 (文春文庫)

翔ぶが如く〈1〉 (文春文庫)

読み始めましたが、司馬遼太郎が「余談」で水増しする手法をいつからはじめたのか。各作品における「余談」の含有率の推移を誰かグラフにしてほしい。

読む速度は、実際の本の分量ではなく、「余談」をさっぴいた分量で決まるのだから、そのほうが読者に親切ではないか。

あと「余談」で披露される蘊蓄は色々な作品で使い回されているのか、あるいは、書く度にアップデートされているのか。

「司馬遼太郎の統計学」

古典小説を統計資料にするフランス人が一躍売れっ子になったのだから、国文か国史の院生をデータサイエンティストとしてトレーニングして「日本のピケティ」に仕立てる、というのはどうか(←東アジア的なパッチモン商売)。

余談の成長率は、常に本題の成長率を上回る、とか。

ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4)

ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4)

シバリョーが描く川路利良もその種のことを言うが、近代警察を生み出したのはフーシェだ、ということになっているようで、ツヴァイクの評伝があるわけですが、たぶん原文も端正なんだろうなあと思う文体でこんなオッサンのことを描写するツヴァイクが怖い。