三本足のユニヴァース

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)

いい本だった。奇しくもここにも、四本足の椅子と三本足の椅子、というように、4と3を対比する比喩が出てくる。「3」を割り切れないイレギュラー、と見ないのは重要……。

そして、著者は「目が見える」立場で目が見えない世界を説明しようとしているわけだが、このアプローチだと、目が見えない人が読んで、目が見える世界とはこういうものなのか、と理解する訳にも立ちそうな気がする。グローバリズム(「私」を地球規模に拡張するかのような)ではないユニヴァースのヴィジョンがあり得るとしたら、それはこういう感じの双方向性の先なのかもしれませんね。