老婆心ながらご忠告申し上げます

そういえば大植英次/大阪フィルによる「復活」@新フェスティバルホールのプログラムノートにツッコミを入れておこう。第4・5楽章の「歌詞対訳」と書いてあるのに、記載されていたのは日本語訳のみだった。それを「対訳」とは言わんでしょうが!? #クラシック #osaka_phil

雅哉 on Twitter: "そういえば大植英次/大阪フィルによる「復活」@新フェスティバルホールのプログラムノートにツッコミを入れておこう。第4・5楽章の「歌詞対訳」と書いてあるのに、記載されていたのは日本語訳のみだった。それを「対訳」とは言わんでしょうが!? #クラシック #osaka_phil"

当該パンフレットの後ろのほう、書籍だったら奥付に相当する箇所にこう書いてあります。

プログラム制作:(株)東京MDE、高坂はる香 デザイン:(株)ブラウニー 印刷:凸版印刷(株)

大阪フィルの刷り物はいつも地元のアビコ印刷ですから、この見馴れない名前がズラズラと並ぶパンフレットは、(おそらく国際フェスティバルの他の刷り物とあわせて)フェスティバル事務局から発注されたものと思われます。

また、前のほうのページへもどると、

[主催]朝日新聞文化財団、大阪国際フェスティバル協会、朝日新聞社
[協賛]……省略……
[協力]大阪フィルハーモニー協会、フェスティバルホール

大阪フィルは、この公演の主催者ではなく、フェニーチェ劇場やミュンヘン・フィルやBBC響とともに国際フェスティバルに招待されたゲストです。そして歴史ある音楽祭のリスタートという大事な場に呼んでいただいたのだから、それに恥ずかしくない演奏で応えた、それを満場の観客が見守り、熱い拍手で讃えた、という形になると思います。

(ちなみに、兵庫芸文での2011年の第4番、2012年の第3番も「大阪国際フェスティバル特別公演」という冠で、主催は「朝日新聞文化財団、大阪国際フェスティバル協会……」ですが、このときは大阪フィルがパンフレット制作までやって、デザイン等は主催公演に準じていました。テクストはドイツ語と日本語が併記され「歌詞」と記されています。)

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なお、

ファンを含めた「大阪フィルご一行様」は、国際フェスティバルに「招かれた側」なので、お招きくださった御厚意を有難くお受けするのが礼儀。場を設けてくださった主催者様のあら探しをするのは無礼とは思いますが……、

強いて言わせていただくならば、

今回のパンフレットで一番の失態は、合唱(大阪フィルハーモニー合唱団、大阪新音フロイデ合唱団、神戸市混声合唱団、ザ・カレッジ・オペラハウス合唱団、以上プログラム掲載順、前二者はアマチュア、後二者はプロでそれぞれ歴史と実績のある団体です)のプロフィールがごっそり抜けていることだろうと思います。あんなに頑張ったし、大阪フィルと一緒に、関西を挙げて新しいホールのオープニングをお祝いするために集まってくださっていたのに……。

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大阪国際フェスティバルは、「日本初の本物の国際音楽祭」としてはじまった行事ですから、これからも、年に一度、「国際イベントのマナー」を地元に居ながらにして学ぶ貴重な機会として、末永く続けていただきたい、と私は思っております。

(憲法を改正して、国防軍を有する「普通の国」を目指すんだったら、文化・外交、「国際儀礼」のマナーくらいは身につけなくっちゃ、ニッポン国民として恥ずかしいよネ!)

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