春の珍事

ちょうど大学の教員と職員が別の職種であるように、どこの会社・団体でも現場の専門職と管理・事務職は別系統の人事にしておかないとうまく回らないのは少し考えればわかること。

一昨年、とある団体の当時の担当者から「職種が合わない例外的な依頼なのだけれども、今の仕事と兼任でこちらもしばらく手伝って欲しい、勤務形態は自由にしてくれていいので」と言われて、暫定でその仕事を請け負っていたのだけれど、担当者が移動になったりしたので、そろそろ潮時と思っていたその矢先、新しい担当者がそうした経緯を知ってか知らずか、ややこしいことを言ってきたのでこれ幸い、「あなたの言うことは、こうこうこういう理由で到底承服できないので、ついてはこの請負仕事の更新は年度末で打ち切ります」と宣言したら、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。

仕事の中身のほうも、ちょうど年度末までにほぼ私ができることはやり終えたので、責任は果たしたであろうと一安心。本来の仕事へ戻りつつ新しい年度になったわけですが、そうすると、その担当者、ならびにその機関の一番上の人(管理職になった今もかつて組合の委員長だったことが自慢らしい)が、「白石を辞めさせたのはオレだ」というようなことをあちこちに吹聴しているらしい。

そのように吹聴するのが何の手柄になるのか一向に意味不明なわけだが(もう十分だろうとこちらから打ち切ったわけだし)、どうやら、一生ひとつの組織でやっていくため、己の体面を保つためには「オトコの虚勢」を張らねばならないことがあるらしい。珍事でもあり、「長居は無用」の判断はやはり正しいことであった、と秘かに思う今日この頃なのでした。

皆さん、お仕事頑張ってね!