「人文」諸派の地盤を引き継ぐ

この人は東浩紀系、あの人は北田暁大系、そんでもってあれは細川周平系。

なんか過去20年に一定の仕事をした人たちの「地盤を継ぐ」みたいな人たちが学芸賞に並ぶのは、なんだかなあ、と思う。

まあ、初期の学芸賞をもらった渡辺裕からして、明らかに山崎正和系だったわけだから、潜在的に、この賞は、批評と学問の中間領域にある「見えない人脈」を可視化する装置、昔からそういうところがあるのかもしれないが。

幸いなことに、意識して何かを「禅定」するタイプではない人の周囲から選ばれているので、今は辛うじてセーフなのかと思うけれど、こういうのが2回3回、二代三代と続くと、必ず「傾向と対策」を考える奴が出てきて腐敗するから、どこかで一度シャッフルしたほうがいいんじゃないかと思うけどなあ……。