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(交響曲第一番HIROSHIMAのファンだった、という思いが原点にあり、今もモヤモヤした何かが残っている、というこだわりから研究をスタートするとしたら、

  • (1) まずは新垣さんなりをサポートして、彼の活動が安定するのを見守りながら、可能な範囲で調査への協力を依頼し、
  • (2) 同時に、関連する資料や議論を整理しながら、問題を煮詰めていく。
  • (3) そして五年後から十年後に、その後の何らかの反響や影響をひととおり見極めたところで、「佐村河内守/新垣隆と21世紀の日本における交響曲の可能性」といったテーマで成果をまとめる。

これくらいのじっくりした時間の流れになるのが、本来の「思考・研究」の速度ではないでしょうか。そしてその研究が「ポピュラー音楽としての交響曲」の可能性について、シンフォニックジャズやセミクラシック等を視野に入れて新たな視点を開き、ポピュラー音楽学会で採択されるにふさわしい内容を備えていれば、さらに素晴らしい。

今の段階で、一連の騒動が忘却されないための「手付け」としてワークショップを開催するとしたら、そのような先の見通しをミッションとして持った上で何をひとまずやっておくべきか、逆算して内容を考えていくくらいの視野をもつのが順当だったのではないかと、私には思われます。)