マンガとシュールレアリズム

浮世絵と印象派を付き合わせる19世紀末のジャポニスムの第二ラウンドなんじゃないか、という気がしないではないけれど、マンガが絵画のシュールレアリズムの専門家からどう見えるか、という話が結構面白い。

マンガを「見る」という体験―フレーム、キャラクター、モダン・アート

マンガを「見る」という体験―フレーム、キャラクター、モダン・アート

批評的な「登録商標」としては効果絶大なので提唱者本人が同意する保証はないけれど、マンガ論を色々な分野とつなげようとするのであれば、伊藤剛の「キャラ」という概念は別のタームに変換したほうがいいんじゃないかなあ、という気がしないではないけれど……。

と、そんなことを考えながらコクトーの映画を次々みている変な年末。

「悲恋」(原題を直訳すれば「永劫回帰」、トリスタンとイゾルデの翻案)が予想を越えていい映画だった。

悲恋《IVC BEST SELECTION》 [DVD]

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