「学校帰りの……」と訳すのは誤りで、「わたしたちは学校を出たばかりの(=若いピチピチの)3人のメイドなの」という意味になるらしい。
(と小谷野敦のtwitterで知った。だからオリジナルが「学校帰りの……」という意味だとみなしたうえで、「あたしたちはJKなの!」と演出した先のびわ湖ホール/新国のミカドは、ちょっと困ったプロダクションということになるようだ。)
ギルバート/サリバン「ミカド」の有名なナンバーで、その後のミュージカルの曲作りの規範になったとされますが、それはつまり、この三重唱が、ジークフェルド・フォーリーズのような若い女の子のお色気ありなレビューの原点なのではないか、ということですね。
オッフェンバックの「地獄のギャロップ」がムーラン・ルージュのフレンチ・カンカンになったことを考えても、オペレッタの熱狂にエロチシズムが含まれているのは否定しがたいと思う。
そしてアイドル興行というのは、何もニッポンの特産品ではなく、ブロードウェイ・ミュージカル立ち上げ時の有力なアイテムだったということにもなりそうだ。
このあたりを本格的に整理したら、「創られた日本の「萌え」神話」のカルスタができるんじゃないか。「萌え」もまた「演歌」と同じく日本の特産品ではないかもしれない。
Three Little Maids From School Are We
ミカドからオリエンタリズムを取り去って演出したら、ほぼミュージカルになりそうですね。