新規巻き返し、なのか?

いや、一生懸命なのはわかるのだけれど、マネジメントに放置され、さらにはお客様にも見放されたアーチストの思いを、リスク承知で受け止める私(たち)、という「プロジェクトX」なアングルは、やや言い過ぎ、ここから新規巻き返し、というリセット感が強くなりすぎるのではないだろうか。

一方で淡々と最初から聴きに来てくださっているお客様がいらっしゃるわけで、「シリーズとしての一貫性を大事にしたい」というアーチストの思いは、そういうお客様とともに、決して途切れることなく現在進行形なわけだから、今も生き続けている「生命(←それがLive!)」を大事にして、その1回目から脈々と続いているものを歪めたり殺したりすることなくてこ入れする、とてもデリケートな取り組みが求められているのではないのだろうか。それができる、そういうことをやり遂げたいと念じてアーチストとホールとお客様が一緒に作っていくのがこういう大きなプロジェクトなのだと私は思う。

実際にはこのシリーズは初回から続けて通っている人が複数いて、なおかつ、複数の新聞で好意的に批評されてもいます。少なくとも私が4回目を取り上げたのは、1〜3回目を聴いたうえで、まだ途中ではあるけれど、一度このタイミングでご紹介させていただくことが大きな流れを作っていく上でも良いだろうと判断したからです。

(そういえば、本家「プロジェクトX」も、大阪の音楽クラブの活動を感動的に盛りあげようとするあまり、その高校の状態を事実以上に悲惨に描いたことが問題になったわけだが……、いいのか。)

私は無事完走していただきたいと強く願っています。

だから、これ以上はいいませんが、当日会場で揉める、とか、そんなのはまっぴらなので予告しておきますけど、チケットは既に購入しており、次回(から)は自腹で行きます。

(それすらダメだ、この子は私(たち)が引き取る、アナタには渡さない、というなら、事前に白石まで直接ご連絡ください。いつの間に、そんな日陰者扱いされる巡り合わせになったのか、という話になるが。)