「ゼロ年代」の吹奏楽

日本の作曲家と吹奏楽の世界

日本の作曲家と吹奏楽の世界

バンド・ジャーナル連載の大栗裕の回を読んで、それっきりになっていたのをようやく買って読んだ。

巻末の著者と中橋愛生の対談が刺激的で、そういえば戸田くんも音楽学会の発表で「吹奏楽の世界」という言葉を使っていたのを思い出す。

東浩紀に続けとばかりにサブカルから出てきた人たちを「ゼロ年代の批評」と呼ぶことがあるみたいだけれど、いま吹奏楽で食っている若手作曲家と、彼らを支えるシステムみたいなものが赤裸々に指摘されていて、それは「ゼロ年代の吹奏楽」と呼びたくなる感じですね。

(いずみホールの吹奏楽コンサート、次回があれば、是非、関西の酒井、高、朴を押し出す企画をやってほしいぞ。今年は西村朗せんせがコンクールの課題曲を書いたことでもあり、関西の作曲家だけで一晩の吹奏楽コンサートを余裕でできると思う。)