もはや復興ではない?

聞きかじりですけど、戦前にマルクス主義思想さんがインテリさんに浸透したときに、天皇制は前近代の封建制の遺構なのか(すなわち明治維新は市民革命と呼ぶには不徹底だったのか)、それとも現体制は資本家と国家主義の複合体なのか(いわば天皇機関説)、という風に、「標的」の定義で対立があったそうじゃないですか。

どちらも徹底的に弾圧されちゃったわけだけれど、「前近代の遺構」というとらえ方は、逆手に取って、

「こんな風に大昔から王様の家系が途絶えることなく続いているのは素晴らしいじゃないか、こんな国ほかにはないよ、何を失敬なことを君たちは言っておるのか」

と、反論ですらない上から目線で叱られちゃったりするからややこしい。「封建制の遺構」とか言い出すと、むしろ、双方の話が通じ合っちゃうわけですね。

「農村の豊かな大地を踏みにじってはならない」説は、この国が「前近代の遺構」に支えられている説を連想させて、なかなか大変な話ではあるなあ、と思ったりします。

が、それはともかく、

「中央から降りてくる指令は、最近どうも妙な具合である」

ということに、役人さん近傍の組織・団体の方々が苛立っているのだとして(大学の先生たち、とか)、

これは、

「正常な判断力を失った愚か者たちに中央が占拠されてしまった、御家の一大事!」

なんですかね。

たとえば、東日本で大きな地震があってから、まだ3年じゃないですか。人間、そう簡単に「癒える」ものなのか、まだまだ、ウソも方便、強がりを言って心が折れないようにしながらリバビリ中だったりするんじゃないか、と思ったりもする。

それだけでなく、色々なことが複合しているのだから、なおさら物事が屈折・乱反射しているような……。

なるほどそういえば、ときどき、「地方」とか「西日本」とかへの風当たりが奇妙に強すぎるんじゃないの、と不審に思うことがあって、

「何やっとるんじゃ、ボケ」

と言うときは言わなアカン、それはそういうものや、と思いますが、でも、だからといって、「悪の大魔王」感のある「敵」なのかどうか、そう言えるような言えないような……。先方さんも、色々大変なのかなあ、と思わないわけではない。

実際のところ、どうなんですかね。

連中はそもそもが「封建制の遺構」(歴戦の強者、稀代の大悪党!)なのであって、相手が弱っているときこそ、叩きつぶす絶好の好機である、手加減するな、でいいんですかね。

色々、半信半疑である。

都市の規模が半分以下、数分の一であるようなところに住んでいる人間が、「首都さま」をおもんばかる、などというのは、許されざる不敬発言なのかもしれないが(笑)。