「九州の人間はみんなこげな話し方ばするとたい。おれらの言うこと、話半分で聞いてもらわな、いかん」
三谷幸喜（←九州に親戚が多いと言っていたような気がする）のオリエント急行にこんな台詞があって、名探偵さんは、しどろもどろの証言を「普通はあんなもんです」と冷静に受け止める。
ここ数日、この場面を何度も思い出す。
この言明は、「「クレタ人はうそつきだ」とクレタ人が言った」、そのものですよね。
ただし、一口に九州といっても、それは北九州（あるいは博多？）であって、鹿児島の人間は、あんまりそういうしゃべり方はしないような気がするので、色々ややこしそうなのだが。
九州は、でかいからね。
すくなくとも、北九州というのは、言葉が幾重にも屈折する「こげな話し方」が日本で最も先鋭化し得る地政学的な場所だ、みたいなことが、ひょっとすると言えたりするのかもしれぬ、
そしてそのことと、文学より音楽だ、という感じになっていくことは無縁ではなかったりして……、と思ったり。
（本州との接点だし、対岸はすぐに大陸・半島だし……。）
