新世代実装とともに、タイプ不一致なのだけれども凶悪・強力な必殺技を繰り出すモンスターがボスとして登場するのは、相手の裏をかく戦術を導入しているわけで、これは対人戦実装のための準備なんでしょうね。
ゲームを「作る」人たちは色々考えなければいけないことがあるんですね。
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ところで、「避ける/避けた」という言葉を「さける」ではなく「よける」と読ませることに、私は今もなかなかなじめずにいる。
辞書では、「よける」は物理的・身体的な動作を指して、「さける」のような比喩的・抽象的な用例がない、と説明されているようだ。
抽象への道、メタファーとしての広がりがない語彙を敢えて選ぶ、というのは、体験重視のゲーム的発想だと考えていいのだろうか。
[追記]
その後、気がついた。
「よける」は「除ける」の字を当てることがある。厄除けのヨケですね。単に物理的な運動・身体動作を指すだけでなく、忌まわしいものから身を引き離す意味合いが「よける」の語にはあるように思う。
私は「よける」の語の「みそぎ/忌み」といった言葉と関連しそうな宗教的なニュアンスが好きではないようだ。
「さける」は世俗的な戦術で、「よける」は宗教的な線引きだと感じてしまう。だから、よけてんじゃねえよ、正面からぶつかってきやがれ、と思ってしまう。ゲームで鮮やかに披露される「回避」のテクニックには心底感心するのだけれど。
(でも、モンスターが対戦するゲームには、だからこそ「よける」がふさわしいのかもしれませんね。まがまがしい必殺技を繰り出すキャラがいますからねえ。)