ホルン四重奏の「緑本」Wald Horn Quartette の編者 Heinz Liebert は大栗裕と同年生まれ

大栗裕ゆかりの団体の皆さまが一堂に集う4/20の没後30年記念演奏会。

ああいうイベントは、人の縁を大事にしていた大栗裕ならではじゃないかと思うのですが、またここに、もうひとつの「縁」を発見。

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4/20のコンサートのオープニングは、100人のホルン大合奏でありまして、ホルン奏者の方々にとっては定番であると聞く曲集『Wald Horn Quartette』から、ベートーヴェン「自然における神の栄光」が演奏されます。

この曲集の編者H. リーベルトとは何者なのか?

こういうところにこだわるのは、ほぼ「職業病」だと思いますが、見つかりました。(……なぜだか知りませんが、わたくし、見つけてしまうのです。)

http://www.french-horn.net/index.php/biographien/81-heinz-liebert.html

Heinz Liebert (1918-2000)。ウェーバーやワーグナーゆかりの町ドレスデン生まれで、1962年にはシュターツカペレの第3ホルン奏者になったと言いますから、ドイツ・ロマン派の「森の角笛」の伝承者、みたいな人ですね。

歯の故障で早くに引退して、作曲・編曲に転向というちょっと苦労人っぽいところがあって、『Wald Horn Quartette』は1969年の出版。

(ペーター・ダムがシュターツカペレに首席で入ったのは1969年らしいので、重なってはいないのでしょうか……。)

そしてタイトルにも書きましたが、このリーベルト氏は、1918年生まれですから、大栗裕と同い年なんですね(2月27日生まれで、7月生まれの大栗裕より約半年早い)。

これも何かのご縁。

4月20日にザ・シンフォニーホールへご参集くださいますホルン吹きの皆さまにおかれましては、大栗裕を偲ぶとともに、「緑本」の編者をあわせて偲んでいただければと思います。

(ちなみに1918年生まれの作曲家といいますと、大栗裕のほかには、レナード・バーンスタインやベルント・アロイス・ツィマーマン。ヘヴィーな曲を書く人が生まれた年みたいですね。気の早い話ですが、彼らが生誕百年を迎える2018年は、かなりにぎやかになるかも……。)