2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大河ドラマ「言語丸」

第1回「比喩」: 私はゾンビのように働いている。(=記述的言明への比喩の導入)↓第2回「詭弁」: 労働を強制されるからゾンビになるのではない、お前がゾンビだから労働を強制されるのだ。(=批評的修辞としての詭弁の介入)↓第3回「行動」: よし、オレは今…

ブック・ガイド「ファシズム」

「ファシズム」という言葉は、意味が広すぎるマジックワードになってしまっており、ほぼ、誰でも恣意的に自分の気に入らないものにこのレッテルを貼ることができそうな現状なので、意味を失っている、という趣旨を小谷野敦が書いていたと記憶する。政治や人…

シャッター速度

手持ちで人間や生き物を撮るなら1/125秒が基本。動くものは1/250秒、それほど素早くないスポーツだったら1/500秒、高速運動は1/1000秒、と言われるらしい。三脚を立てて、止まっているものを「記録」するのとは、別ジャンルなのですね。瞳にフォーカスしない…

weak / vulnerable / disadvantaged

【前文】もし、あなたが私たちとの対話、対話を通じての問題解決を望まないのであれば、あなたは以下の段落を読む必要はありません。インターネットに公開された文章の性質上、上記の断り書きに同意することなく以下の段落を読み進めることを防止する方法は…

井上道義が吹奏楽を振る

大阪音楽大学の100周年記念行事の締めは、井上道義が指揮する吹奏楽特別演奏会。びわ湖ホールの「さまよえるオランダ人」に行かねばならなかったので、私は午前中の「大阪俗謡による幻想曲」のリハーサルを聴くことしかできませんでしたが、本番も盛況だった…

ハイドンとロンドン

講座で使った動画集。イッサーリスが弾き振りする交響曲第6番「朝」。(ハイドンもエステルハージではヴァイオリンを弾きながらオケをまとめた、と考えられているようですね。)ジョルダーノ・アルモニコの第39番、立奏。エステルハーザ城で、ハイドン・シン…

ポスト啓蒙主義時代のハイドン

今日は大阪音大音楽院で「ハイドンとロンドン」という話をします。ハイドンの個人様式の変遷では、古い音楽史だと1780年代のウィーンでのモーツァルトとの交流が「ウィーン古典派様式の完成」として強調されていたように思いますが、ハイドンのロンドン行き…

ITAMI 32L

豊中の庄内へ行くと旅客機が本当に頻繁に飛んでいるわけですが、どうやら、伊丹の空港の長いメイン滑走路(B滑走路の32Lと呼ぶらしい)の延長上に大阪音大があって、着陸コース(ファイナルアプローチと言うらしい)に入った飛行機を下から眺める位置関係に…