高木和弘ヴァイオリンリサイタル

午後、いずみホール。

ヒナステラ「パンペアーナ第1番」、バルトーク「ヴァイオリンソナタ第1番」、エネスコ「子供の情景」、ブロッホ「バール・シェム」という凝ったプログラム。柔らかく余裕のある音で、技術的には非の打ち所のない演奏でした。

ただし、バルトークのリズムの訛りや民俗旋法風の節回しが均されてしまい、無調のセリー音楽風だったのは不満。

バルトークでの怪物的なうごめき(どんなに強烈に弾いても楽器が鳴り切って不快ではない)、エネスコの最後の日の出の情景など、松村英臣のピアノには、圧倒的な説得力がありました。