世間は狭いか…

何の気なしにネットの海(←死語気味の比喩でしょうか)を彷徨っていると、柴田純子さん(柴田南雄夫人)のこのような一文が。

昨年、大阪の未知の女性から、《優しき歌》を歌うので資料を見せてほしいという手紙をもらいました。たしか加納さんのMDコピーの中に《優しき歌》があった筈と思って探し出すと、[……]

http://musicscene.jp/musicscene/recordings/

その「大阪の未知の女性」は、先のNHK大阪「よみがえる関西のオーケストラ作品」の合唱にも参加していた人で、今春の、彼女の歌う「優しき歌」本番も聴いておりましたので、世間は狭いものだとびっくり。柴田夫人のおっしゃるように、彼女の申し出が「柴田南雄とその時代第一期」の企画の端緒なのだとしたら、そういうことがあるものなのかと二度ビックリ。(わたくしは、今のところ、あまり柴田南雄を持ち上げたくないという意見なのは大変申し訳ないのですが。)

柴田南雄とその時代 第一期(DVD付)

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グスタフ・マーラー――現代音楽への道 (岩波現代文庫)

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↑岡田暁生の解説が付いてくるようですが……、もちろんそれは著者の責任ではなく、出版社の考えたこと。

ついでに、同じMusicSceneの「キャンディード」レポート。

もうこの曲は完全に手に入っているように見える佐渡裕はピット内で実に細かく音色、バランスなどを動かしていました。それがピットのあちこちから立ち上がってくのではなくて[……]

http://musicscene.jp/504

先日日経に書かせていただいた兵庫公演初日の評で、似た意見を(わたくしのことですから、もうちょっとアケスケに)書いたのですが、東京公演でも、PAバランスはあのままだったようですね。最初は、舞台一杯のブラウン管のセットに合わせたテレビ風のチープな音響を意図的に作ったのかと思っていたのですが、最後までオチのないまま、平板な音響のまま終わってしまったのは、私も不満というか不審を覚えました。