学校教育の現場では、こんなことが行われているぞ、と彼が面白おかしくフレームアップする事例が本当のことなのかどうか、私は知らない。(面白いおもいつきであることが最優先だから、たとえば社会学者・辻大介が便所メシについて、どうして関係者への信じがたく繊細な気遣いが必要であると判断したのか、などということは理解できないのだろう。)
私が知っているのは、彼が鳴門教育大学助手時代に、職場の愚痴を「フィールド報告」であると言い張って研究発表に仕立てたこと、そして彼が助手を辞めねばならなくなった経緯だけである。彼には、音楽教育に私怨があるのか、と推定されても仕方がなさそうな過去がある。
彼の辞書には、自らやる/止める(能動態/自責話法)はなく、やらされる/止めさせられる(受動態/他責話法)しかないようだ。確かにそれは辛かろう。
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彼は、○○のファンクラブではこんなことやってるんですよ、とか、最近の××の売り場はこんなですよ、というタレコミを好む。一昔前なら、ラジオにそうした投稿をネタにしたコーナーができたりする種類の情報と言えようか。彼が、掲示板→ブログ→つぶやき、とコミュニケーション・メディアを渡り歩くのは、そんなところにも理由があるのだろう。
「これこそが常民の音楽だ」と信じるのであれば、柳田民俗学のようなことを始めればいいのではないかと、皮肉でも何でもなく、真剣にそう思う。
小泉文夫のわらべうた研究などの延長で、民俗音楽学会というものができており、毎年、各地の民俗芸能関係者や、リサーチャーが集まる全国大会が開催されていると聞く。これのポピュラー音楽版を編成すればいいのではないか。
日常の音楽行動を観察することの意義を説く講演会で全国行脚する、とか。毎日、地元の旨いモノ食べて、楽しそうじゃん。一緒に組んで巡業するカリスマ学者orミュージシャンをみつけたら、すぐにでもはじめられると思うぞ。
またトラブルに巻き込まれてしまう前に、準備をはじめておけばどうか。
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作曲家の藤井清水、詩人の野口雨情、テノール歌手の権藤圓立は、新民謡普及のために全国行脚した時期がある。おそらく、新民謡運動を調べた人なら誰もが(そして共同研究「民謡研究の新しい方向」のメンバーならば基本情報として当然)知っているであろうエピソード。仲良し三人組の珍道中は、いかにも楽しそうではある。
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この仲良しトリオが出会ったのは、大阪の天六。三人をこの地に呼び集めたのは、モダニズムの名建築・大阪市立北市民館(現存せず)の館長だった志賀志那人。(このあたりを探ると、若き日の三波春夫も出てくるヨ。どこかで使えればと思っていた素材だけれど、餞別がわりに書いておく。)
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