コンサート音楽としての映画

シカゴ響がスペース・オデッセイを立派に上演したそうで、色々考えたくなりますね。

(クラシック音楽を使った映画をコンサートホールで、というシカゴのコンセプトからは外れそうだが、クロサワの「羅生門」は関響が音を入れているのだし、早阪の楽譜が残っているんだったら、京マチ子の映像のバックに、大フィルの生演奏であのボレロが流れる、とか。「七人の侍」の筵旗を高々と掲げるところのラッパを東京響(元東宝交響楽団といっても映画館のオケではないが)が吹く、とかいうのも、できるものならやって欲しいかもしれない。)

現状でサイレントの上映が多いのは、やっぱりトーキーだと音声トラックと音楽トラックを分離するところが難しいんだろうなあと思いますが、色々工夫してみたいですよね。

吹き替えでいいんだったら、日本が誇る声優陣とオーケストラがコラボする、とか。

そうすると、どんどん声と映像とオーケストラによるオペラに接近していきますね。

大晦日のカウントダウン演奏(テレ東で今も中継しているのでしょうか?)とか見ていると、日本には秒単位で映像にぴったり音を合わせる特殊技能に長けた指揮者とか、いそうだし。

あと、映像音響論とか音楽資源学で学位を取得した人たちがこういう興行のドラマトゥルクとして働く、なんていうのは、期待さるべき21世紀の博士像(「なり損ない」などという教授の声は気にするな(笑))ですよねっ。