http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25909587.html
土曜日に大フィルのエロイカを聴いたところだけれど、メロディー(モチーフ)、リズム、ハーモニーといった伝統的な枠組みを一度取り払って、別のパラメータで音楽を捉え直す、というのは、そこへ足を踏み入れないと「音楽の20世紀」にならない基本かなあ、という気がする。
「聴き方」のレパートリーを色々取りそろえていないと、多種多様な音楽を飛び移って楽しむのは難しいっすよね。
というより、ああ、この人はこういうとらえ方をしているんだな、というのを察知しないと、コンサートへ行ってもなかなか音楽にノレないはずだから、新鮮、というより、基本、という感じがする。
古典派かロマン派のはじめのほうの曲だったら、初めての作品でも一度聴いたら、聴きながら、ああ、そういうことかって、おおよそ分析できちゃうじゃないですか。そのあたりとも関係のある話だろうなあと思う。
で、準メルクルのエロイカは、少し前に山田和樹が、入ったばかりのホルンのトップの人のお披露目という感じに3楽章のトリオを豪放に鳴らしたのと対照的に、きゅっと引き締まったゴムマリみたいな和音がポンポンと跳ねるような感じに吹かせていたのが面白かった。いい指揮者ですね。