2004-01-01から1年間の記事一覧

明利美登里ピアノリサイタル

午後、豊中市立アクア文化ホール。シューマン「幻想小曲集」、メシアン「みどり児イエスに注ぐ20のまなざし」第9曲「聖母の最初の聖体拝受」、プロコフィエフ「十の小品」、ラフマニノフ「ピアノソナタ第2番」。鍵盤を強めに叩いて、ペダルで音を混ぜ合わ…

大阪センチュリー交響楽団第96回定期演奏会

ザ・シンフォニーホール。指揮、小泉和裕。廣瀬量平の序曲「王様と恐竜」(初演)、グリーグ「ピアノ協奏曲」(独奏:ダン・タイソン)、ドヴォルザーク「交響曲第8番」。パンフレットに、国民楽派とは「平たく言えば、泥くさい音楽である」(小味淵彦之)と…

田隅靖子ピアノリサイタル

「アウシュヴィッツ鎮魂」と題して、ナチス・ドイツの犠牲となったユダヤ人作曲家の作品集。当然のことながら、個々の作曲家の資質やスタイルは様々でした。一番の不幸は、彼らを「アウシュヴィッツ」の名の下に並べることが可能になってしまったことではな…

1920年代/ピアノの諸相

ザ・フェニックスホールのレクチャーコンサートシリーズ「ピアノはいつピアノになったか?」第7回。小沼純一氏のレクチャーは、掘り下げると面白いかもしれない断片的な指摘が、紋切り型の時代描写に埋もれてしまって、あまり楽しめるものではありませんで…

松村佳子ピアノリサイタル

ザ・フェニックスホール。和音を崩したり、思い切ってテンポを揺らしたり、おそらく古い録音を聞き込んだと思われる様々なレトリックを取り入れていましたが、それは、澄んだ響きを作りたいという、神経過敏なくらいの音響的な配慮のようでした。前半のショ…

トリオ・ミンストレル

ヴァイオリン・木野雅之、チェロ・小川剛一郎、ピアノ・北住淳の三重奏(ザ・フェニックスホール)。後半のチャイコフスキー「偉大な芸術家の思いで」のみ聴きました。とにかく、北住氏のピアノの圧倒的な存在感。木野氏のヴァイオリンは、いくら何でも音を…

RIKMアフタヌーンコンサート

大田里子(バロック・フルート)、三橋桜子(チェンバロ)のデュオの第2回演奏会(OAPアートコートギャラリー)。気心の知れたデュオに、ゲスト(バロック・オーボエ:三宮正満)が加わって、適度な距離感が良い効果を生んでいるように思いました。組み合わ…

井幡万友美チェンバロリサイタル

バロックザール。バッハ「三声のインヴェンション」を中心とする前半と、バロック・ヴァイオリン(近藤昌子)、ヴィオラ・ダ・ガンバ(上田康雄)を交えた室内楽。ピアノ的な発想が残る、少し前の演奏スタイル(ポリフォニーがやや弱い)という気がしました…

茶木敏行テノールリサイタル

いずみホール。シューベルトとヴォルフ。テノールということですが、高音に力がなく、辛そう。チャールズ・スペンサーのピアノは、特にヴォルフでのイメージ喚起力が素晴らしく、堪能させていただきました。

稲垣聡・坂本恵子ピアノ・デュオ

シューベルトの連弾曲(大阪倶楽部)。間を詰めて先を急ぐスタイルの稲垣さんがプリモを受け持った前半(性格的行進曲とヘ短調幻想曲)よりも、遊びと歌を吹き込もうとする坂本さんが上声を弾いた後半(グランド・ソナタ)の方が、聞きやすい気がしました。…

冨樫三起子ピアノリサイタル

ザ・フェニックスホール。バッハ=ブゾーニ「シャコンヌ」、ショパン、ラヴェル。ピアノ演奏=鍵盤の操作という意識が強すぎるのではないかと思いました。

浜野りさピアノリサイタル

大阪倶楽部。前半のベートーヴェン(バガテルとソナタop.110)を聴きました。ささやきくような、つぶやくような小声を貴重にした演奏は、とても興味深いものでした。問題は、繊細さ「だけ」では済まないソナタやフーガをどう組み立てるか、というところでは…

上田多嘉子ピアノリサイタル

イシハラホール。スクリャービンとブラームスのソナタ、ドホナーニの「4つのラプソディ」。ヒロイックで高潔な選曲ですが、演奏は、やや派手好みだったかもしれません。

土肥みゆき日本歌曲伴奏リサイタル

三原剛(バリトン)を迎えた、「詩人によせて」シリーズ第10回=最終回(京都府立府民ホール・アルティ)。一口に日本歌曲と言っても、「荒城の月」や「浜辺の歌」のように「国民的」愛唱歌になったものもあり、明らかにシューベルトやヴォルフのリートを手…

初演100年記念「蝶々夫人」コンサート

上記演奏会の前半終了後、1階上の京都コンサートホール小ホールへ移動。アルド・サルヴァーニョ指揮、京都フィルハーモニー室内合奏団。プッチーニが素材として使った民謡旋律を紹介してから、その曲を使った部分を聴くという趣向がユニークでした。

ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団

アラン・ギルバート指揮、京都コンサートホール。無骨なオーケストラですが、ギルバートがさらりとまとめてしまうので、かえって、味がなくなる感じ。アルヴェーンのマンガチックなスウェーデン狂詩曲「夏の徹夜祭」と、シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」(…