昨夜と明日は大阪音大ザ・カレッジオペラハウスでヴォルフ=フェラーリの「イル・カンピエッロ」をやっています。
そしてロビーの一角、下手側の階段下には、10月のオペラハウス・リニューアルオープンから、付属図書館大栗文庫の所蔵品展示ブースが設置されています。
2012年7月から、田嶋記念大学図書館振興財団から展示ケース購入のための助成を受けて、学内に大栗文庫所蔵品の展示ブースを開設いたしました。同年 10月からは大阪音楽大学ザ・カレッジオペラハウスのロビーに展示ケースを移設いたしました。ご来場の際には、是非、お立ち寄りください。
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「イル・カンピエッロ」がヴェネツィア語(イタリアの公用語であるトスカナ語とは色々違うらしい)で書かれているのにちなんで、展示のほうでは、大栗裕が大阪言葉で作曲した歌劇「夫婦善哉」を特集しております。
プログラムで字幕作成の本谷麻子さんによる解説(トスカナ/ヴェネツィア問題は標準語と関西弁のバイリンガルな関西人だから感じがわかる、という面もあるみたい)を読みながら、大栗裕が大阪言葉のイントネーションによる作曲をああでもない、こうでもない、と推敲しているスケッチをご覧いただくと、舞台を立体的にお楽しみいただけるのではないでしょうか。
「イル・カンピエッロ」期間中は、「夫婦善哉」のスコアも、複製ではなく原物を展示しております。
今回の公演は、幕間の休憩が2回あるようですので、あいまにお立ち寄りくださいませ。
同時代のドイツ語圏のリヒャルト=シュトラウスの保守的なオペラがあれだけもてはやされているのだから、ヴォルフ=フェラーリはもっと注目されていい。「イル・カンピエッロ」は、イタリア・オペラの記憶がたくさんつまったヴェネツィアの「薔薇の騎士」みたいなものなんじゃないかと思うのですが(ホフマンスタール/リヒャルト=シュトラウスにとっての幻想と憧憬のウィーン、マリア・テレジアやモーツァルト、ヨハン・シュトラウスに相当するのが、ヴォルフ=フェラーリにとってのゴルドーニとコメディア・デラルテ、オペラ・ブッファとプッチーニだったような気がします)、でも、現役DVDは、同じくゴルドーニの戯曲にもとづく「抜け目のない未亡人」くらいしかないみたいです。ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「抜け目のない未亡人」 [DVD]
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ワーグナーやプッチーニまで、19世紀の劇場ではゴルドーニを追い落とした名門貴族カルロ・ゴッツィのメルヘンがもてはやされたけれど、18世紀の喜劇におけるゴルドーニってものすごく重要みたいですね。
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