中国化

「中国化」の正体は、挙証責任を他へ丸投げする翻訳主義だったというオチ(『翻訳の政治学 - 近代東アジア世界の形成と日琉関係の形成』)

[3/8 最近の「知識人狩り」について最後に付記。]「臭いニオイは元から断つ」。得体の知れないものに遭遇したら、ひとまずその出所をつきとめる。……ということで、「中国化」の人、與那覇潤氏の博士論文にもとづく最初の著書を手に取ってみた。 翻訳の政治学…

武満徹は西洋人をマネして背伸びする

武満徹について調べる必要があり、技法や名声は雲泥の差ではありますけれども、無名時代の右往左往する感じがどこかしら大栗裕に似ているなあ、と考えているうちに、ふと思いついたことを書いてみます。 武満徹の音楽作者: ピーターバート,小野光子出版社/メ…

学会所属支部の「自由化」要求を作文してみる

以下、「中国化」概念はこう使え! 「一石」はどんどん投じろ! の一例として作文してみたのですが、いかがなものでございましょうか?

歴史学の「プロ」の「オリジナリティ」とは、リアルでエクセレントな殺戮願望である(與那覇潤『中国化する日本』最終決戦(なのか?))

[注:この文章は途中で何度か転調するので、最後までお読みいただいてからご判断いただくのがよろしいかと思います。]しつこいですが、小津本をどうにかクリアできたので、中国化本へ再チャレンジすることにします。 本書は、[……]専門家のあいだではもう常識…

映画は政治と同期するか?オーケストラ運動はどうなのか?(もう一度だけ與那覇潤『帝国の残影 - 兵士・小津安二郎の昭和史』)

[タイトルを少し変えました。最後に何故か大フィルの話をしています。]しつこくもう一度だけこの本について。 帝国の残影 ―兵士・小津安二郎の昭和史作者: 與那覇潤出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2011/01/14メディア: 単行本購入: 2人 クリック:…

與那覇史観には仏教がない?(與那覇潤『帝国の残影 - 兵士・小津安二郎の昭和史』における「蓮」の解釈)

[2/29 「東京暮色」の音楽についてコメントを追記。] 私個人の趣味についていうと、この「中国化」と「再江戸時代化」の両極の間で揺れ動いた戦後直後の十数年間が、ファンとしては一番燃える(萌える)時代です。(與那覇潤『中国化する日本』、213-214頁)…

『中国化する日本』の10ヵ月前に出たこの本は……

圧倒的な量の情報が抑えた口調で綴られていて、同じ著者が10ヵ月後に『中国化する日本』を出そうとは、たぶんこの時点では予想できなかったのではないかと思える本でした。文体を使い分ける人というか、ほぼ別人格。同じ話を別様に、別のターゲットに向けて…

コンサートという直接金融(『中国化する日本』再読)

中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史作者: 與那覇潤出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/11/19メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 193回この商品を含むブログ (113件) を見る 中年オヤジとしては、「中国化」した日本の皇帝陛下に虫ケラの如く…

脱欧入亜でブロンを食べよう!(與那覇潤『中国化する日本』)

輪島裕介氏が熱烈に誉めている本。[2/21 琉球/沖縄をめぐる引用・コメント、そしてたぶん届かないであろう輪島裕介先生へのメッセージを追記。] 中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史作者: 與那覇潤出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/11/19メデ…