2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「CD/音楽専用ホール」時代の次に来るもの

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たぶん「まるでCDを聴いているかのようにクリアなライブ演奏」というのがあって、いわゆる音楽専用ホール(「残響○○秒」を謳うこの種の空間は、ほぼCDと同時期に登場した)は、このスタイルに最適だった。

無事生還できただけでも大変立派なことではある

下野・大フィルの戦争レクイエム。全員無事に最後のア・カペラのハーモニーまでたどりついたこと、これだけ色々なことが起きる曲で、決して落伍者を出すことなく最後までたどりつく、いわば舞台上のマネジメント力は、おそらく「特筆に値する」と思う。その…

やっぱり「危機」が好き?

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25221638.htmlオーケストラの演奏活動にはそれぞれ浮き沈みがあるだろうけれど、経営が左うちわだった時代があるとは思えないし、今が特別悪い、とする根拠が本当にあるのかどうか……。良いことも悪いことも、何割か増…

パチリ

栄誉で大事なことは、誰が誰の何をどう称えたか、であり、称える側がメッセージを発し、称えられた側が応答して儀式が完成する。そして儀式が妥当と受け止められたら、適宜、祝意が波紋のように周囲に広がることもあろうが、儀式の核は、与える&受ける、の対…

ルー

英語教育への不見識な傾斜を批判するのはいいが、大柴さんはたぶん案外賢いと思う。

洗脳が解けた瞬間に……

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ぼくらの旗 通常版 [DVD]" title="20世紀少年 ぼくらの旗 通常版 [DVD]">20世紀少年 ぼくらの旗 通常版 [DVD]出版社/メーカー: バップ発売日: 2010/02/24メディア: DVD購入: 1人 クリック: 201回この商品を含むブログ (62件) を見る びわ湖ホールで夏に10日…

本当はきな臭いドラッカーのオーケストラ組織論

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[かなり書き直して改題] ドラッカーとオーケストラの組織論 (PHP新書)作者: 山岸淳子出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2013/02/17メディア: 新書この商品を含むブログ (5件) を見る「非営利の機関は、人と社会の変革を目的としており、固有の使命のために…

秀吉の手袋から府市二重行政の行政史的解説まで、ちゃんと読んでおきたい大阪の本

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三谷幸喜「清洲会議」の秀吉(大泉洋)は、人前では必ず手袋をはめています。 河原ノ者・非人・秀吉作者: 服部英雄出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 2012/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (13件) を見る

The 27 Club

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地元茨木のイオンシネマで「清洲会議」観ましたが……、郊外ショッピングモールのシネコンは、本編直前までびっしりCMで、予告編をあれこれ眺めながら本編を待つ楽しみはなくなっちゃったのか、とショックを受ける。

マックス・ラインハルトの「真夏の夜の夢」

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これがどういうものなのか、とにかく観ないことには始まらない、と思っておりましたが、ふとしたことでDVD化されていると知り早速入手。 真夏の夜の夢 / シェイクスピア名作映画集 CCP-304 [DVD]出版社/メーカー: 株式会社コスミック出版発売日: 2012/03/05…

「疎外論」のブーツで背が伸びる?

20世紀の「新音楽」が「現代社会(←とは何なんですかね?)の矛盾を鋭くえぐる」、とまとめると何かを言ったような気になる、というのも、「背伸び」の感触があるよね。(ビュヒナーは19世紀半ばの人だから、時代背景はベルクよりマルクスに近いんだけどね。…

身長の高い男は「背伸び」で切り抜けようとする癖がある

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25199011.htmlこれなんですけど、 (1) 間宮芳生の書くことは、今読むと何がいいたいのかよくわからない。 (2) NHKの『日本民謡大観』は、採譜のもとになった音源がCDで公開されているけれども、CDの音だけでは、それが…

「嘘なら嘘で、最後まで騙し続けて欲しかった」と偽装を怒る人々の行く末

偽装問題で、告発する大勢の逆に張って大穴を狙おうとするのであれば、「なりすまし」や「いいつくろい」、「必死のその場しのぎ」は、狂言や落語や漫才であれ、コメディア・デラルテであれオペラ・ブッファやオペレッタであれ、ミュージカル・コメディであ…

見えないものが見える話

[追記あり]以下、わたくし以外にはまったく無意味なエントリーではありますが、

もし○○だったらこういうときはこう書くであろう、という発想の帰結が知りたい

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「パレストリーナ様式」というのがあって、私の雑駁な理解が間違っていないとしたら、それは対位法を運用するときに、「もしパレストリーナだったら、こういう場面ではこう書くだろう」というように考えて音を置いていくトレーニングなのだと思う。長谷川町…

じじくさい話

「要するにあの人は見境なくおしゃべりなのだ」ということで衆目が一致して、そのようなシフトが組まれると、大勢は落ち着く。おしゃべりはおしゃべりとしてほっといて、言うべきことのある本人が言うべきときに言うべきことを言えば、世の中は、まあ、八割…

作品の名前、公演・パフォーマンスの名前

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なぜそうなるのか、その事態をどう考えればいいのか、本気で詮索すると長くなるので、入口だけ。演奏会やライヴには「公演名」があって、たぶん書類などでは所定の欄に何かそれらしく書くのでしょうけれども、チラシなどでは、文字が色々ならんで、どこまで…

学者は普通は尖ってない

専門分野の情報・知識だけはさすがにこまめに集めているから、学者は逆に耳年増気味で少々のことでは驚かない、としたものではないだろうか。一般のお客さんがちょっと珍しいかな、と思いそうなものを「尖った企画なのでご紹介を」と持ってこられてもなあ………

「……」

社会問題をリアリズムで鋭くえぐりたい人は、オペラを作るような回りくどいことするんじゃなく、ジャーナリストになったほうが話は早いと思います。と、これからはオペラ入門の最初のページに注意書きを入れたほうがいいのだろうか。あと、「チラシでは満を…

コンマスの変な顔

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パーヴォ・ヤルヴィの感想を書く参考になるか、と前に買ったのを取り出しつつ、でも油断すると全部見て徹夜してしまいそうなので2番の1楽章だけで止めましたが、改めて、こりゃとんでもないですね。 ベートーヴェン:交響曲全集~2009年ボン・ベートーヴェン…

うまい/まずい、合う/合わず

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偽装偽装と騒げば騒ぐほど、「味」の専門家として美学者が勢いづく。これはまずい。 プラスチックの木でなにが悪いのか: 環境美学入門作者: 西村清和出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2011/12/21メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 226回この商品を含むブ…

「お隣に大きなお屋敷があってね」

「……そのおうちは、ちょっと変わった人たちが住んでいて、でも、その人たちは町を守ってくれていて、とてもいい人たちなの。カタギの人たちにはとても親切な、いい人たちなのね。でも、そこのワンちゃんが……。ワンちゃんは番犬の役目をしていて、とっても恐…

オレに関する噂ではない本当の話

もう少し言うと、 (1) 「現代音楽」の作曲家が「聴衆や演奏家」のことを何ら顧慮せず、 (2) 書きたいものを書きたいように書き、 (3) しかも周囲がそれを許し助長したことが、 (4) 「現代音楽」の衰退を招いた。 という文は、すべての文肢が疑わしい。(2) → …

憂国の音楽少年あらわる、の巻

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25186663.html理論は大筋そういうことになると思うけれど、問題は、第1に、「ゲンダイオンガク(の後継文化)」にとって、どのような市場規模が適性と見積もるか、そしてそれを実現するための事業計画はどのようなも…

承前:真空管ラジオと電気式蓄音機、「主なき声」の聴覚文化はいつどのように「誕生」したか?

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『メディア技術史』買いました。とりあえず、レコードとラジオの章を読みました。 メディア技術史―デジタル社会の系譜と行方作者: 飯田豊,大久保遼,木暮祐一,柴野京子,杉本達應,谷口文和,溝尻真也,和田敬出版社/メーカー: 北樹出版発売日: 2013/10/30メディ…

うたごえをプロデュース

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先日、野平一郎がパリのIRCAMで作ったMIDIピアノのライブエレクトロニクスの曲を聴いたわけですが、のちにNeXTに移植して公開されて火がついたMax(関西でもジーベックホールで催し物や講座などが当時色々あったみたい)の原型が誕生した場に、野平さんはい…

禁欲主義者の言いがかり

1つ目の文章と2つ目の文章には齟齬があるように思うのですが、何があったのでしょうか?2つ目の文章は、新作初演に次のような問題があると言うわけだけれども、 ある作品をたった一度だけ聴いて、すべてを理解できることなど、ごく特殊な能力の持ち主を除…

北米の日本企業/北米から見た日本企業

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何が恐いといって、この映画にジャストフィットの音・音楽を作れる武満徹が恐い。 ライジング・サン [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2007/09/21メディア: DVDこの商品を含むブログを見る

音楽家の生活

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「音楽とそれ以外の職業の二足のわらじを履く」、という「物語」に感動できる人がいて、「音楽それ自体に現象学的に肉縛する」、という、哲学的にはやや怪しいけれども今もってそのような態度こそが真摯な芸術観賞であると信じる人がいる。おそらくご両人は…