2014-01-01から1年間の記事一覧

1969年秋

今頃なぜか、全共闘を調べている。全共闘の学園紛争は安田講堂占拠→機動隊突入の1969年1月がピークでありシンポルである、という語られ方をするように思うのだが、この出来事が大々的に報じられたのち、「全共闘運動は、数では六九年がピークだった」という…

出典をのべよ:(1) 白眉 (2) 卓越

「白眉」の出典は三国志らしいですね。五人兄弟のなかで、眉に白毛が混じってるのが一番優秀だったとかなんとか。「卓越」は、ネット上の辞典で、「これ等の―なる人」〈中村訳・西国立志編〉というのが出ていたりするが、明治以後に使われるようになった言葉…

文藝春秋と音楽

北田せんせは、未遂の段階で謝って研究を守った。増田せんせは、一番乗り狙いでイベントやったら、その直後にこんな本がでたわけだが(未読)、また、うやむやのうちに逃げ切るのだろうか。 - ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌作者: 神山典士出版社/メーカ…

……

(この先生は誰に向けて何を言おうとしているのだろう。自分がうまく応対できない人が近寄ってきたら恐いから予防線を張ってるのかな。色んな人がやってきて、それぞれにそれぞれな応対をしながらやっていくのが、にぎやかでもあり、大学(院)ちゅうところ…

CBCのシェルヘン

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/26296188.htmlもしや、と検索したら、リハーサルの映像もあった。確かにめちゃくちゃ面白い。オーケストレーションやバランスの取り方のポイントがはっきりわかるし、シェルヘンがどこで何をやろうとしているのか、フ…

古代ギリシャと詩

小谷野敦が「イリアスは口頭伝承ではなく、個人の作としか思えない」とか、「ウェルギリウスはホメロスに遠く及ばない」という言い方をするのは、主に話法・物語の観点が強いように思う。エネアスの話よりアキレスとヘクトールの話のほうが(まだちゃんと読…

言語の記号的消費

ひと頃は記号的消費や記号消費がボードリヤールを引き合いに出してさかんに言われたらしいのだが、私淑する書き手の文体による作文を一日一本自らに課す、とか、回文を作って遊ぶ、Googleにヒットしない単語の組み合わせを見つける、いかようにも解釈できる…

よみを示せ:(1) 重複 (2) 月末

どうやら、これは「ちょうふく」と読むんだよ、と指摘するのはうっとうしい上司が新入社員をいびる定番であるらしいが(笑)、いかにも、そんなのはどっちだっていい、と言いそうな太陽族さんの「じゅうふく」に引っかかるより、北大路欣也がジュディ・オン…

円高・円安

円高だと輸入品が安くなる、円安はその逆、ということだと思いますが、だとしたら、このところ東京のオーケストラが外国の有名指揮者を次々呼んでいたのは円高でそういう人たちをお安く雇うことができたからだったりするのだろうか。で、円安のままでしばら…

……

コードを知らんと音楽できません、というのは人類の歴史ではものすごく特殊なカルチャーやといわざるをえないけど本人たちがその自覚に苛まれ過ぎるのは不幸なんよね。リハビリ中のロック少年とか あるいは 音を(手で)つかめば音楽できます、というのは人類…

イン・テンポ

選挙番組視ているうちに最初の楽章が終わってましたが、グレートの序奏と主部は同じ速度でビートを刻むべきだと前から言ってましたし、2楽章以後も同じテンポですよね。2楽章は基本ビートを二分割、3楽章は三分割。4楽章は基本ビート2つで1小節。もともとシ…

印象操作はどっちだ?

(MBSは速報が一段落してから、かなり真面目に国政(経済)のディスカッションしてるよ。しかもかなりリフレ寄り。大阪のマスメディアは維新べったり、とは何ヵ月前の話か。11時過ぎたら、おとうさんはもう寝てるかもしらんが(笑)維新が終盤競り勝ったのが南の…

ギリシャ諸々

トロイ [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2010/07/14メディア: DVD購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (3件) を見る これも「ターミナル」と同じ2004年封切りで、当時、CG使いまくりの予告編は映画館でみた。(そのあとイー…

Could Have Danced All Night

調べ物をしていて、率直にわからないから書くのですが、マイ・フェア・レディに「踊り明かそう」というナンバーがあるじゃないですか。こういう健全極まりないメジャー・コードで、どこにもモラルを侵犯している感じがしないポリリズムとも呼べないくらい効…

アドルノのジャズ罵倒をピンポイントで絶賛する音楽学者

1990年代のポピュラー音楽学会という辺境の衛星では、アドルノのポピュラー音楽論がご丁寧な解説つきで翻訳・公刊されている。しかもそこで、解説役の岡田暁生がアドルノを絶賛している。繰り返します、アドルノのジャズ罵倒を音楽学者が絶賛です。それをポ…

ターミナル

ターミナル [DVD]出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン発売日: 2011/04/28メディア: DVD クリック: 3回この商品を含むブログ (13件) を見る 亡命というか国籍が宙に浮いてしまうおとぎ話と言えばこれだろう、と思って見直した…

「バラバ!」

先日の大阪フィルのマタイ受難曲は、大学の授業がある祝日だったので第2部だけしか聴けなかったが、「バラバ!」と叫ぶところを聴きながら、ここは授業で使えそうだと思ってそのあとDVDを取り寄せて使用。大フィルのときの合唱は、気持ちが入りすぎて(一声…

「関西人はハッタリがばれると頭が真っ白になっておかしなことをする」

あと、世界初、とか、世界一、とかが大好物。あるある。(ドクターX)で、仕事が雑なんだよね(笑)。(ドクターX)でも、失敗は弱いものに押しつける(笑)。(ドクターX)ほかになにかあったかな?[こういう風に、「あるある」と思わせるポイントを突く…

「まさかもう、獅子に似ているとは思えまい。」

アガウエー あ、これは何? 私が両手に勝ち得たこのものは何なのか? カドモス それをじっと見つめよ。そしてもっとはっきりと認識するのだ。 アガウエー 比類なく大きな苦しみを、無残にも私は眺めている。 カドモス まさかもう、獅子に似ているとは思えま…

「ある対象を理解するためにはその対象に深い愛着をもっていることが必要」という謬見は日本の人文学の発展の足枷となってきました。いまでも人々に足枷をはめたり作ったりすることが自分の使命やと勘違いしてるおっちゃんおばちゃんは多いので若者は気をつ…

「編集不可」が悪臭を熟成させる

ツイッターは、一度投稿すると、その文章をあとで編集できない仕様であるらしいことをさっき知った。そんな野蛮な場所に文章を流して、みんな、よく平気でいられるよなあ。神経が太いのか麻痺しているのか。それに加えて「歩きスマホ」とからしいじゃないで…

佐村河内風マーラー

2管編成のオーケストラが定期演奏会でマーラーをやるとなると大量のエキストラが入っているはずだが、正確なメンバー表はパンフレットに載っていなかった。(ハープが上手だったのに、誰だかわからないじゃないか。フルートのニコリンヌはメンバー表に名前…

ハリボテ感

http://www.orchestra.or.jp/news.cgi?oid=ajso&date=2014/11/19&subid=2ここに「東条碩夫(日)」が並んでいるところが、「世界における我が国オーケストラのポジション」の萎える感じにぴったりである、という趣向か? アホらしい。(日本のオーケストラを…

誰?

https://twitter.com/smasuda/status/541929316951392257「身近にはもちろんいる」んだ。それは凄い、誰なんだろう?実在するなら、勿体ぶらずに、その人を暫定的なモデルケースとみなして思考を先に進めればいいんとちゃうの。「エア」なセカイならではの妙…

おあずけ

12月14日は選挙特番だから最終回は1週間先になるんですね……。これで1回分減ったせいで、このあいだの日曜日の回は慌ただしく話が動いちゃったのかもしれませんね。本当は「帰ってきた姉」と「再婚」を絡めて1回やって、風間杜夫の電話がクライマックスに…

未来の雑誌から届いた間違い

どういう舞台裏の変化があったのか、せっかく慎重に慎重に書いている気配濃厚な作文に事実誤認がある。 大阪城公園近くにあるいずみホールの恒例のオペラシリーズ。昨年12月の「イドメネオ」は演奏会形式上演だったが、 東条碩夫のコンサート日記 12・6…

正直に「できない」と言う

学問の意義(とりわけ人文)を話題にすると荒れるわけだが(笑)、狂信的な「能力主義」が言われるご時世だからこそ、問われたときに、「○○はない」「○○ではない」「○○はできない」と、是々非々で正直に答えるのが大事じゃないか。それを言えるための教養なんじ…

割り切る

ハ長調の協奏曲は第1楽章を16ビートで細かく刻むるのがミソで、こうやると終楽章のノリノリの二拍子との違いがはっきりする。交響曲は、最初を聴き逃しましたが、2楽章と3楽章はどちらも1小節1拍の4拍子(遅くのと速いの)で、最後のアイリッシュと言われてい…

結局あの交響曲は「名曲」なの。(だったら文化庁芸術祭の審査員は名作を取り逃がして無能だったことになる。こりゃ大変だわ。我が身に火の粉じゃ、本気にならねば!)……というあたりも勘案した落とし所が「騙されるというコンセプチュアルアート」なのだとし…

「終わり」のあとに来るもの

なかなか結構なフィガロの結婚を見たあとで、今は授業の準備のために、ばらの騎士(ウィーンのほうのクライバー)を見直しております。シュトラウスは、まあぶっちゃけモーツァルトの「パクリ」ですから、我ながら本ネタと照合できる理想的な順序、巡り合わせ…