2013-01-01から1年間の記事一覧
「アメリカ人がヨーロッパに接するやり方、ヨーロッパを語るやり方」を日本人が巧みに真似れば真似るほど、ヨーロッパは遠くなる。当たり前だが。そしてこれは、「もうヨーロッパから学ぶものはない」からではなく、どうやら、ヨーロッパがいつまでも遠くで…
「エスキモーに氷を売る」くらいの覚悟で営業するのは結構だが、当のエスキモーに「こいつはオレに氷を売りつける気だな」と悟られるのはいかがなものか。覚悟の「見える化」は、営業頑張ってね!と周囲の同意をとりつけて、当事者を圧迫しようとするムラの…
「やっぱりモーツァルトはフォルテピアノよね。といっても、ショパンが愛用したプレイエル、リストが好んだエラールと、18世紀ウィーンの楽器は全然違うし、ベートーヴェンが初期に使ったピアノとハンマークラヴィアの頃では、随分楽器が変わっているの」な…
日本で唯一「大都市」であることが制度的に保証されている街の人の意識から漏れてしまうことのひとつに、地方巡業があると思う。ちゃんと調べたわけではないけれど、外国から呼んだ人についでに「地方」を回ってもらうオプショナルツアーを組むときの組み方…
(本文はありません。でも、ヒトが偶然モテモテになって、「私、4日連続で4人からプロポーズされちゃった、でも、いつもそうなのよね」とか、普通はありえないっすよね。年は各団体がおおよそ何年に一度ツアーを組むというそれぞれの周期の最小公倍数で重…
「弥七師匠に教わったのは、[……]大夫を殺すくらいの、ギリギリのところでやると相手も力が出るということ」 http://mainichi.jp/feature/news/20131120ddf012040029000c2.html いい言葉です。力出してくれよ、洋楽斑。じゃないと、曲の途中でも帰るぞ(笑)←…
許されざる者 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2010/04/21メディア: DVD購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (35件) を見る 成長するガキ(最初のほうでチャカ嬉しそうにもてあそんでる子のことね)はスクリーン上に登場す…
ここで扱っているのはオペラの話だけれども、日本歌曲でも似たような視野狭窄がありはしないか。「美しい日本語」もいいけれども……。ドイツ・リートもフランス歌曲もイタリア歌曲も、「正しい言葉遣い」とか、そんなんで作曲されてはいないと思うけど。 日本…
ワーグナーについて作文中なのですが、初期の習作って、ガチガチに「硬派」なんですね。モテ系のエレガントなピアノを弾くことのできない不器用な感じで、でも、誠実に歌う旋律を書く才能と、はったりの効いた効果を塩梅する力は最初から備わっていて、結構…
グリーグはライプチヒ音楽院に学んでいて、ピアノ協奏曲はシューマンそっくり、というのはお決まりの曲目紹介ですが、ローマでリストに会ってピアノでこの曲を弾いたら、ひどく気に入られたらしい。 グリーグ その生涯と音楽作者: アーリングダール,小林ひか…
毒婦と童女。同じ時代の対極の女性像と言われるけれど、だとしたら互換性があったりするかも。「メリザンドのようなサロメ」は、たぶん、誉められやすい。「サロメのようなメリザンド」、周囲のすべての男を惑わせてしまう妖艶な少女が塔の上に住んでいる、…
書かずもがな、かもしれないけれど、ウィーンとベルリンとその他、いわゆる「名門中の名門」の来日がこの時期に集中したのは、結局、この時期に年間スケジュールの目玉企画として招聘する、というのでないと企画が動かない、という日本側の都合ではないのだ…
[段落ひとつ分を追記。] 龍の棲む日本 (岩波新書)作者: 黒田日出男出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/03/20メディア: 新書購入: 6人 クリック: 48回この商品を含むブログ (15件) を見る 中世には、日本の国土を龍が守っている、という考え方があったら…
地上40階の「空中庭園」で知られる梅田スカイビル(大阪市北区)に外国人観光客が押し寄せている。 http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/131114/wlf13111412140012-n1.htm 貨物駅跡地をショートカットできたら、大阪駅から近そうな場所ですよね…
読了。 大阪―大都市は国家を超えるか (中公新書)作者: 砂原庸介出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/11/22メディア: 新書購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (29件) を見る
論を破るだけで物事が動くのであれば世話はない。(論破室=ロンパールーム、おそまつ、しかも古すぎて意味がわからん。)おしゃべりを続けなが見る夢が物事を動かすと思っている人は世話が焼ける。「ご乱心」状態。(最近ようやく、ある世代以下では「酒に…
なるほど、「好きなもの研究」の是非じゃなくて、「研究対象にこれを選んだのは、たまらなく好きだからです。だって、○○はホントにホ〜ントにすごいんです」と書かれたレポートを読むのが辛いという話か。その対象をこの学科で扱うとしたら、こういう視点が…
たぶん「まるでCDを聴いているかのようにクリアなライブ演奏」というのがあって、いわゆる音楽専用ホール(「残響○○秒」を謳うこの種の空間は、ほぼCDと同時期に登場した)は、このスタイルに最適だった。
下野・大フィルの戦争レクイエム。全員無事に最後のア・カペラのハーモニーまでたどりついたこと、これだけ色々なことが起きる曲で、決して落伍者を出すことなく最後までたどりつく、いわば舞台上のマネジメント力は、おそらく「特筆に値する」と思う。その…
http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25221638.htmlオーケストラの演奏活動にはそれぞれ浮き沈みがあるだろうけれど、経営が左うちわだった時代があるとは思えないし、今が特別悪い、とする根拠が本当にあるのかどうか……。良いことも悪いことも、何割か増…
栄誉で大事なことは、誰が誰の何をどう称えたか、であり、称える側がメッセージを発し、称えられた側が応答して儀式が完成する。そして儀式が妥当と受け止められたら、適宜、祝意が波紋のように周囲に広がることもあろうが、儀式の核は、与える&受ける、の対…
英語教育への不見識な傾斜を批判するのはいいが、大柴さんはたぶん案外賢いと思う。
ぼくらの旗 通常版 [DVD]" title="20世紀少年 ぼくらの旗 通常版 [DVD]">20世紀少年 ぼくらの旗 通常版 [DVD]出版社/メーカー: バップ発売日: 2010/02/24メディア: DVD購入: 1人 クリック: 201回この商品を含むブログ (62件) を見る びわ湖ホールで夏に10日…
[かなり書き直して改題] ドラッカーとオーケストラの組織論 (PHP新書)作者: 山岸淳子出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2013/02/17メディア: 新書この商品を含むブログ (5件) を見る「非営利の機関は、人と社会の変革を目的としており、固有の使命のために…
三谷幸喜「清洲会議」の秀吉(大泉洋)は、人前では必ず手袋をはめています。 河原ノ者・非人・秀吉作者: 服部英雄出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 2012/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (13件) を見る
地元茨木のイオンシネマで「清洲会議」観ましたが……、郊外ショッピングモールのシネコンは、本編直前までびっしりCMで、予告編をあれこれ眺めながら本編を待つ楽しみはなくなっちゃったのか、とショックを受ける。
これがどういうものなのか、とにかく観ないことには始まらない、と思っておりましたが、ふとしたことでDVD化されていると知り早速入手。 真夏の夜の夢 / シェイクスピア名作映画集 CCP-304 [DVD]出版社/メーカー: 株式会社コスミック出版発売日: 2012/03/05…
20世紀の「新音楽」が「現代社会(←とは何なんですかね?)の矛盾を鋭くえぐる」、とまとめると何かを言ったような気になる、というのも、「背伸び」の感触があるよね。(ビュヒナーは19世紀半ばの人だから、時代背景はベルクよりマルクスに近いんだけどね。…
http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25199011.htmlこれなんですけど、 (1) 間宮芳生の書くことは、今読むと何がいいたいのかよくわからない。 (2) NHKの『日本民謡大観』は、採譜のもとになった音源がCDで公開されているけれども、CDの音だけでは、それが…
偽装問題で、告発する大勢の逆に張って大穴を狙おうとするのであれば、「なりすまし」や「いいつくろい」、「必死のその場しのぎ」は、狂言や落語や漫才であれ、コメディア・デラルテであれオペラ・ブッファやオペレッタであれ、ミュージカル・コメディであ…